the telephones @ Zepp DiverCity

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暗転したステージ背後のスクリーンに浮かび上がる「Welcome to CLIMAX DISCO!!!」の文字に、Zepp DiverCity満場のオーディエンスから轟々と沸き上がる大歓声! その文字がさらに「Ready to DISCO??」「Are you DISCO??」と続き、ついには画面いっぱいのサイズで「Are」「you」「DISCO???」と念を押すように映し出され、開演前から歓喜と熱狂がレッドゾーンに振り切れる中、お馴染みのSE“happiness,happiness,happiness”が流れミラーボールが回り出し、場内は割れんばかりのクラップに包まれる……11月6日に発売したニュー・シングル『Don’t Stop The Move, Keep On Dancing!!!』のリリース・ツアーとして、シングル発売当日=11月6日からスタートしたthe telephonesの全国ツアー『Don’t Stop The Move, Keep On Dancing!!! Release Tour "踊る阿呆に見る阿呆、同じ阿呆なら踊らな損々DISCO!!!』のツアー・ファイナル=『"踊る阿呆に見る阿呆、同じ阿呆なら踊らな損々DISCO!!!【FINAL】 ~CLIMAX DISCO!!!~"』。11月29日には札幌PENNY LANE24で追加公演『"踊る阿呆に見る阿呆、同じ阿呆なら踊らな損々DISCO!!!" EXTRA 〜イイニクノヒ〜』が控えてはいるが、この日のアクトはまさにthe telephonesのロックが鳴らす「DISCOという名の理想郷」のクライマックスそのものの、メンバー4人と2500人近い観客が一丸となってでっかい多幸感を描きに行くような、至上のアクトだった。

「やってきたぜツアー・ファイナル! 踊り倒そうぜ! Are You DISCO???」という石毛の掛け声とともに雪崩れ込んだ“D.A.N.C.E to the telephones!!!”でいきなりZepp激震の熱狂を生み出したかと思うと、問答無用のthe telephonesロックンロール・アンセム“sick rocks”で場内を沸点越えのカオスへ叩き込み、「全国どこよりもでかい『A』と『U』と『O』を聴かせてくれよ!」という石毛のコールから“A A U U O O O”ではフロア一面《A A U U O O O》のシンガロングと「A」「U」「O」の人文字で埋め尽くし……といった具合に、1曲ごとにがんがん熱量のギアを上げていくような展開に、オーディエンスのダンスとジャンプと歓喜も加速する一方だ。さらに“panic disorder”を経て、ノブこと岡本伸明の凸凹ロボット・ダンスとともに炸裂したのは、シングル『Don’t Stop The Move, Keep On Dancing!!!』のカップリングとして収録されていた狂騒ニューウェーブ・ディスコ=“3, 2, 1 right now!!!”。そしてthe telephonesの名フレーズ満載のテレフォンズ・クロニクル的ナンバー“D.E.N.W.A”! 息つく間もなく駆け抜けた序盤だけで、早くも場内はむせ返るような熱気で満たされまくっているし、「ツアー・ファイナル、Zepp DiverCityへようこそ! みなさんを、DISCOの向こう側へ連れて行きます!」という石毛の言葉がそんな場内のテンションをさらに天井知らずに高めていく。

壮麗なまでのノブのシンセが鳴り渡る“It's Alright To Dance(Yes!!! Happy Monday!!!)”など、最新アルバム『Laugh,Cry,Sing… And Dance!!!』の楽曲も随所に盛り込んではいたものの、この日のアクトは『Laugh,Cry,Sing… And Dance!!!』以降の「テレフォンズ最新型」を楽曲面でアピールするものというよりは、ドリーミンなシューゲイザー・ロック感漂う“swim, swim, swim”に、メジャー・デビュー・アルバム『DANCE FLOOR MONSTERS』から“Jabberwocky”、ミニアルバム『A.B.C.D.e.p.』の“Girls, Boys, Romantics”、さらに昨年ライブ会場限定で発売されたミニアルバム『The Telephones In Wonderland E.P. ~不思議の国のテレフォンズ 短編集~』の“Broken Government~理想の世界~”まで、新旧入り乱れた楽曲群を織り重ねることで、ライブバンドとして怒濤の進化を遂げてきたthe telephonesの「今」を鮮烈に印象づけるような、充実感に満ちた爆演だった。

the telephones @ Zepp DiverCity
「ツアー・タイトル、覚えてる? 長いよね。要は、踊らなきゃ損ってことだぜみんな! もっと踊りたいでしょ?」という石毛の言葉にオーディエンスが全力の大歓声で応え、「知っての通り、ツアー・ファイナルです。ツアー・ファイナルの意味、わかるかな? その名の通り言うと、旅の終わりなんだよ。でも、そんなことは君たちには教えない! ツアー・ファイナルは、旅の始まり! 始まりってことは……まだ元気でしょ!」というノブの叫びが、汗だくの観客のエモーションをさらに燃え上がらせていく。

あっという間にライブは終盤、the telephonesの「DISCOという名のロックンロール」そのもののような“DISCO AGE MONSTERS”で激烈なシンガロングを巻き起こし、レーザー光線飛び交う中“oh my DISCO!!!”の松本誠治&長島涼平の16ビートが爽快に疾駆し、“Urban Disco”ではノブのクラウドサーフと「I am DISCO!!!」の一大シンガロングが噴き上がる! さらに、スリリングなくらいの加速を見せた“I Hate DISCOOOOOOO!!!”に続けて、めくるめくクライマックス目がけて“Keep Your DISCO!!!”を石毛はさらに全力でシャウト!!——していたはずが、曲の途中で突然バタリと舞台に倒れ込んで、そのまま動かなくなってしまう。慌てて演奏を止めて駆け寄るノブ、長島、松本の3人。スタッフが飛び出してくるが、石毛は起き上がる様子がない。フロアが不安とどよめきに包まれる中、所属事務所UKPM・遠藤氏の「15分ください! 石毛くん軽い酸欠になってるんで。しばらく休んで、必ずやります!」のアナウンスで、ようやく安堵の空気が開場に流れる。石毛退場とともに、しばしライブは中断。

そして……しばしの休憩を経て、ノブが、松本が、長島が、そしてややよろけながらも石毛がオン・ステージ! 「ただいま! 待たせましたねみなさん。心配かけてすみませんでした。でも、もう大丈夫だぜえええええっ!」の石毛の絶叫に、うおおおおっと雄叫びのような大歓声が湧き起こる! 「ここからが、DISCOの、向こう側だぜ! 行こうぜみんな!」というコールから、再び“Keep Your DISCO!!!”で会場丸ごとロックと歓喜の果てへと大爆走! さらに「みんなのDISCOの声で、俺を蘇らせてくれよ! カモン!」と呼びかけ、「We Are?」「DISCO!!!」の一大コール&レスポンスへ……「正直、こんな経験は初めてだけど……ひとりで生きてないなと思いました。本当にありがとう!」と石毛。危機的なアクシデントすらライブの燃料に変えて、前へ先へと突き進んでみせたthe telephones。一面のシンガロングとハンドウェーブとともに鳴り渡った本編ラストの“Odoru〜朝が来ても〜”が、どこまでも美しく、感動的な風景として熱く胸に残った。

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舞台が暗転、スクリーンにはシングルのミュージックビデオ撮影時のオフショットが次々に映し出され、場内の爆笑を誘っていく。正直、ここでライブが終わっても不思議ではないと思っていたのだが、再び4人が、しかもさっき映し出された映像そのままのコスチュームでステージに登場! 「ファイナルなんで、特別にこれを着て演奏します!」と高らかに響かせたのはもちろん“Don’t Stop The Move, Keep On Dancing!!!”! キャノン砲の銀テープ飛び交う中、Zepp DiverCityはキラッキラのダンス&ディスコ・ワールドへ! そのまま“Love&DISCO”で会場丸ごと揺さぶる熱狂空間へ! 「ライブってのはほんとに、生きることだと思ったよ。本当にどうもありがとう!」と最後に叫び上げて全精力を出し尽くした石毛を長島が背負い、松本&ノブが手伝って騎馬状態で退場して終了……かと思いきや、アンコールを求める手拍子に導かれて三たび4人が登場! 「ラスト、踊って終わろうぜ!」という石毛の絶叫からの “HABANERO”“Monkey Discooooooo”連射で石毛の渾身の側転&ブリッジ奏法(!)まで飛び出す、圧巻のフィナーレ! 「無事やれてほんとよかった! メンバー、スタッフのみんな、ほんとありがとう! 幸せです」……石毛の万感の言葉が、そして4人で手を取り合って2度、3度と大きく一礼する晴れやかな姿が、惜しみない拍手喝采を呼び起こしていった。

『Don’t Stop The Move,Keep On Dancing!!!Release Tour "踊る阿呆に見る阿呆、同じ阿呆なら踊らな損々DISCO!!!" EXTRA 〜イイニクノヒ〜』を11月29日に行った後、12月23日に恒例の年末スペシャル・ワンマン『SUPER DISCO Hits!!!』を今年は『SUPER DISCO Hits!!! ”nico nico”』としてニコニコ生放送で中継することを発表していたthe telephones。この日のライブでは、『SUPER DISCO Hits!!! ”nico nico”』の会場が六本木ニコファーレであること、さらにそのチケットが300名限定で販売されることがアナウンスされた。360度LEDの中、the telephonesはどんな「DISCOの向こう側」を見せてくれるのか? 今から楽しみで仕方がない。(高橋智樹)

セットリスト
01.D.A.N.C.E to the telephones!!!
02.sick rocks
03.A A U U O O O
04.panic disorder
05.3, 2, 1 right now!!!
06.D.E.N.W.A
07.swim,swim,swim
08.Girls, Boys, Romantics
09.Broken Government〜理想の世界〜
10.Re:Life
11.Jabberwocky
12.It's Alright To Dance(Yes!!! Happy Monday!!!)
13.Yeah Yeah Yeah
14.DISCO AGE MONSTERS
15.oh my DISCO!!!
16.Urban Disco
17.I Hate DISCOOOOOOO!!!
18.Keep Your DISCO!!!
19.Odoru〜朝が来ても〜

Encore1
20.Don't Stop The Move, Keep On Dancing!!!
21.Love&DISCO

Encore2
22.HABANERO
23.Monkey Discooooooo
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