アップル、ビーツを買収。ジミー・アイオヴィーンはインタースコープを退くことに

アップル、ビーツを買収。ジミー・アイオヴィーンはインタースコープを退くことに

アップルはかねてから交渉を進めてきた、ドクター・ドレーのビーツ・エレクトロニクスとストリーミング・サービスのビーツ・ミュージックの買収について30億ドル(約3060億円)で合意に至ったという。

ビーツの共同創業者であるドレーとジミー・アイオヴィーンは今回の合意の条件の一環としてアップルの経営に加わることになるが、アイオヴィーンはアップルの経営に専念するため、自身が創業したインタースコープ・レコードの代表からは退くことになるという。アイオヴィーンは次のようにコメントしている。

「ぼくは心の中ではビーツはずっとアップルといるべき組織だと密かに思ってきたんだ。会社を始めた時のアイディアも、カルチャーとテクノロジーを融合させるという、アップルならではの能力に触発されたものだったからね。音楽ファン、アーティスト、ソングライター、そして音楽産業へのアップルの深い関わり合いはとても特別なものなんだよ」

なお、アップルはビーツ・エレクトロニクスとビーツ・ミュージック獲得のためには26億ドル(約2600億円)を提供し、さらに「いずれ収獲となる」先行投資として4億ドル(約400億円)を提供するとプレス・リリースで発表している。また、今回の合意についてアップル代表のティム・クックは次のように語っている。

「わたしたち全員の人生にとって音楽とはあまりにも重要なものですし、アップルで働くわたしたちの心の中ではとても特別な位置を占めています。わたしたちが音楽に投資を続けてきたのもそのせいですし、この先も世界で最も革新的な音楽製品とサービスを作り続けて行けるようにこの傑出した二つのチームを引き合わせることにしたのもそのせいなのです」

アップルのインターネット・ソフトウェア及びサービス部門の次長のエディー・キューは次のように説明している。

「ビーツが加わることによって、アイチューンズ・レディオでの無料ストリーミングからビーツでの世界レベルのクオリティの購読サービスまで、さらにはこれまで何年もお客様にご愛顧いただいてきたアイチューンズでのダウンロード購入サービスと、弊社における音楽面でのラインナップはさらに優れたものになります」

ビーツ・エレクトロニクスは2006年に創業され、08年に最初のヘッドホンを一般に販売することになったが、この会社に関わったことでドクター・ドレーはヒップホップで最大の資産を誇るアーティストとなった。昨年ビーツは12億ドル(約1224億円)売上げていて、ドレーは2億ドル(約204億円)もの収入を手にし、資産額も5億5千万ドル(約560億円)となっている。

(c) NME.COM / IPC Media 2014

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