テナー×NCISも実現!レキシ、バンアパと4組が集結したSOUND SHOOTER VOL.10・初日レポート

ストレイテナー/all pics by 橋本塁(SOUND SHOOTER)
the band apart
the band apart
Nothing's Carved In Stone
Nothing's Carved In Stone
レキシ
レキシ
ストレイテナー

10周年を記念して3daysにて開催される、カメラマン・橋本塁主催のライヴイベント「SOUND SHOOTER VOL.10」が昨日2015年3月18日、開幕した。
ストレイテナーとNothing's Carved In Stoneが企画として初の対バンを果たし、レキシ、the band apartと繰り広げた1日目の熱演をレポートする。

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カメラマン=橋本塁主催のライヴ・イベント「SOUND SHOOTER」(命名はストレイテナー・ホリエアツシ)は、2006年のZepp Tokyoにおける第1回から毎年開催され今回が記念すべき10回目。それも、3/18、3/19、3/21と3日間、親交を温めて来たアーティストたちとファンが大集結するというビッグ・イベントになった。まずはその初日の模様をレポートしたい。壇上でマイクを握る橋本氏が、長丁場のフロアにみっちりと詰めかけたオーディエンスに気配りしつつ「毎回撮ってるバンドばかりなので、良い意味でユルく、でも毎回面白いバンドを呼んでいるので、よろしくお願いします」と挨拶すると、いよいよパフォーマンスの幕開けだ。

<the band apart>
呼び込みを待たず、木暮栄一(Dr)を先頭にしれっと顔を覗かせ、橋本氏のお尻を軽く叩いたりしながら位置に着くのは、それぞれ橋本氏がプロデュース&ボスを務めるドット・ブランドSTINGRAYのTシャツを着用したバンアパの4人だ。“Eric.W”のパワフルで抱擁力に満ちたグルーヴが、「SOUND SHOOTER」の10周年を胴上げするように鳴らされてしまう。最新作『謎のオープンワールド』からはパンキッシュな“笑うDJ”や“ピルグリム”が届けられ、荒井岳史(G・Vo)は「撮りながら、クスクス笑うんですよ」とチクリ刺しつつ橋本氏のリクエストに応える“KATANA”をアクロバティックに披露。初っ端から、盤石の高揚感と信頼感を描き出すステージであった。

01.Eric.W
02.I love you Wasted Junks & Greens
03.笑うDJ
04.KATANA
05.from resonance
06.ピルグリム
07.夜の向こうへ

<Nothing's Carved In Stone >
橋本氏が「もはやライヴ・モンスター」と評する2番手は、この日ストレイテナーと掛け持ち出演の日向秀和(B)擁するNCIS。ひなっちの歪んだベース音と生形真一(G)のリフから繰り出される新曲“Gravity”を皮切りに、ほとんどSF的といっていいぐらいのロック未来図をガンガン開拓するパフォーマンスにぶっ飛ばされる。フロアを煽りっ放しの村松拓(Vo・G)は、「昨日、塁くんからメールが来まして。アットホームな、あったかいライヴにしたいんでって……なに言ってんだと。このドット狂いめと」と、笑顔で毒づいてスティングレイTシャツをアピールする。トドメの一撃“Isolation”まで、スリリングなステージを駆け抜けてみせた。

※セットリスト掲載なし

<レキシ>
さて、水攻めならぬ「水玉攻め」のレキシネームを授かった橋本氏と、レキシこと御館様・池田貴史の2人が、レキシ袴Tシャツ+ドット柄ハーフパンツというお揃いのコーディネートで絡みつつ始まった3組目。“きらきら武士”の美しいピアノ・イントロの中、松山千春“恋”に脱線してなかなか始まらないわ、スタンドのキーボードを抱えて背面インプロを繰り出すわで、自由なこと極まりない。長尺の“狩りから稲作へ”で橋本氏のリクエストに応え、「だから勝手に稲穂持ってくんなよ!」と喚く池ちゃん。フリースタイルのヴォーカルに食らいつくバンドの演奏がまた凄まじく、最後は《Say イエ〜ス♪》と見事に遊び切った。

01.きらきら武士
02.年貢 for you
03.狩りから稲作へ

<ストレイテナー>
それぞれの音と歌声がクリアに伝わる、絶大なスケール感のアンサンブルで初日のトリを飾ったのは、目下『Behind The Scene』ツアー真っ最中のストレイテナーだ。“The World Record”でチャントの如き歌声を誘い、口々に橋本氏をイジりながらも「10年続けるってことは、素晴らしいことだと思います」とホリエアツシ(Vo・G・Piano)が語ってリクエストに応える。大人の哀愁を帯びる旋律の“Yeti”と、パンクなエッジが立つ“Super Magical Illusion”。また、“シンクロ”は橋本氏と共に歩んで来た道程に思いを馳せるようなプレイでグッとさせられる。アンコールには熱狂のピークをもたらす“SILLY PARADE”と、真に思いの籠った大熱演であった。

01.The World Record
02.DISCOGRAPHY
03.Yeti
04.Super Magical Illusion
05.彩雲
06.シンクロ
07.冬の太陽
08.Melodic Storm

(encore)
09.SILLY PARADE
10.From Noon Till Dawn

戦友同士の打ち解けたムードと、音に込められた祝祭感に満たされた一夜だったが、まだ初日が終わったばかり。翌3/19にはTHE BAWDIES、HAWAIIAN6、the HIATUS、andropの2日目が。3/21にはスペシャル・ユニット「栄純の恩返し」、cinema staff、THE BACK HORN、FRONTIER BACKYARD、ドラマチックアラスカが出演の3日目が繰り広げられる。また、大阪から始まった最新の「SOUND SHOOTER vol.10」写真展は、現在東京・渋谷ギャラリールデコにて、3/22まで開催中。その後は福岡(4/7〜12)、名古屋(4/14〜19)、仙台(4/28〜5/3)、札幌(5/5〜5/10)と各地をサーキットする予定なので、ぜひ詳細をチェックして欲しい。(小池宏和)

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レポート中にもあるとおり、「SOUND SHOOTER VOL.10」はこの後も続き、同時開催の写真展も今後全国4ヶ所を巡回する(詳細はこちら)。