邦楽ラウド勢、海の向こうの強豪とガチンコ対決! 「Ozzfest Japan 2015」1日目レポ!

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2013年に続く2回目の日本公演として、2015年11月21日・22日の2日間にわたり千葉・幕張メッセにて開催された「Ozzfest Japan 2015」。RO69では、2015年11月21日の初日の模様を、ライヴ写真とレポートでお届けする。

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1996年に始まり、ここ日本では2013年5月に記念すべき初開催を迎えた「OZZFEST」。オジー・オズボーンと、シャロン・オズボーンがオーガナイズするフェスである。約1年半ぶりとなる第2回目、当初はブラック・サバスがヘッドライナーとして出演する予定だったが、こちらはキャンセルとなりオジー・オズボーン・アンド・フレンズの出演が決まった。このテキストでは、洋楽アクトをメインに、2日間開催のうちの初日の模様をレポートしたい。

ただし、邦楽アクトの活躍も見逃せるものではなかった。まず開演時から正午までにはUnveil Raze、The Winking Owl、NoisyCell、wrong cityという4組がオープニング・アクトとして幕張メッセのフロアを温め、その後も出演順にCRYSTAL LAKE、NOISEMAKER、MEANING、Crossfaith、SiM、ONE OK ROCK、そしてVAMPSといったラウド・ロックの最前線バンドが揃い踏みになる。CRYSTAL LAKEやCrossfaithのヴォルテージがそのまま音圧に変換されるパフォーマンスは驚異的で、現在進行形ラウド・ロックの構築ぶりは1日の中でも最高レヴェルだったと言える。また、VAMPSもギラッギラの凄まじいサウンドで、HYDE(Vo)が妖艶かつハングリーに、オーディエンスのレスポンスを求めて渾身のパフォーマンスを見せる姿が印象深かった。

ONE OK ROCKは、Taka(Vo)が友だちと紹介してCrossfaithのKoie(Vo)を呼び込み、”Mighty Long Fall”で共演するというスペシャルな一幕を披露。そしてSiMは、昨年の「KNOTFEST」出演時にコリィ・テイラーやクラウンことショーン・クラハンがSiMのパフォーマンスを気に入ったという縁があって、なんとコリィを招き入れ、SiMでもスリップノットでもなく、お互いが好きな曲をやろう、というアイデアのもと、レディオヘッドの名曲“Creep”をコラボ・カヴァーする。歌詞に没入し、今にも膝から崩れ落ちそうなコリィの歌い出しにしても、感傷的なサウンドをじっくりと奏でるSiMにしても、極めてレアな名演になった。

というわけで、SiMの後にあらためて繰り広げられたのが、コリィ・テイラーによるソロのステージである。前回はスリップノット及びストーン・サワーとしての出演だったが、今回は本邦初公開となるアコースティック・セット。朗らかな笑顔で挨拶しつつ、ブルージーに響くストーン・サワーの“30/30-150”やスロウな“Bother”を熱唱してオーディエンスを引き込む。腕を振って歓声を操ったりと実に陽気なステージだが、正統派ロック・シンガーとしての顔が露わになる。ストーン・サワーのサポートも務めていたジェイソン・クリストファーが加わってアコギとハーモニーを添え、終盤には、U2“With or Without You”やザ・キュアー“The Lovesong”といったカヴァーでオーディエンスの歌声を誘っていた。「また呼んでくれたら嬉しいな。別に来年じゃなくてもいいよ」と告げ、イーグルスの“Take It Easy”がステージを大らかに締め括る。

ONE OK ROCKとVAMPSの間のスロットに出演したのが、今夏の新作『ヴェノム』を携えて登場となったブレット・フォー・マイ・ヴァレンタイン。序盤にちょっと音響トラブルがあったものの、スクリームの応酬と共に爆走を繰り広げる“No Way Out”でねじ伏せてしまう。激情をストレートに投げかけるパワーとスピードは流石だが、オーディエンスを置き去りにしないための、ほんの僅かな間の取り方が心憎い。マット(Vo)が出演を喜ぶMCもそこそこに、新作曲は序盤に固め撃ちして“Scream Aim Fire”に“Tears Don’t Fall”と歴代の必殺ナンバーも浴びせかけてゆく。パッジ(G)の鮮烈極まりないメタル・ギター・ソロも痛快で、ラストの“Waking the Demon”までを瞬く間に駆け抜けてしまった。

トリ前という位置に立ったのが、見る限り完全復活としか思えなかったエヴァネッセンスである。3年ぶりの来日、その間にはエイミー(Vo)の出産という目出度い話題から活動にまつわるゴタゴタもあったのだが、伸びやかな美声でさっそく“Never Go Back”(東日本大震災を契機に生まれた曲だ)を届けてくれる。ゆったりと舞うようなステップも至極ナチュラルなのに、観る者の目を釘付けにしてやまない。“Made of Stone”や“Erase This”などの深みのあるアレンジとグルーヴを乗りこなす姿は身震いさせられるほどで、目下の直近作『エヴァネッセンス』(と言っても4年前だが)収録曲が多いのは、エイミーの成長が最も色濃く反映されているからだろう。とはいえ、重厚なサウンドなのに陽性のエネルギーを振りまく“Call Me When You’re Sober”の後には“Imaginary”や“Bring Me to Life”というデビュー時の楽曲で大歓声を浴び、エイミーは「アーリガト、トーキョオオオ!!」と嬉しそうな声を残して去っていった。

というわけで、この日のトリを務めるのはコーンである。昨年の「KNOTFEST」来日時はデビュー20周年というタイミングだったのだが、今回はアニヴァーサリー企画ということでデビュー・アルバムの再現ライヴとなることがアナウンスされていた。ジョナサン(Vo)の「Are you readyyy!?」の声でステージを覆う幕が落ち、『コーン』のアートワークを用いたバックドロップを背負ったバンドが、さっそく“Blind”でシンガロングを巻き起こしてしまう。“Ball Tongue”では神経を直撃するようなヘッド(G)の甲高いフレーズが迸り、暗闇の中でスタートした“Clown”では、フィールディ(Ba)の蛍光塗料を塗った弦が不気味に光る。コーンならではののたうつグルーヴと共に放たれた“Faget”は、大勢のスクリームにまみれていた。

ダウンチューニングされたサウンドを鍛え上げられたスキルでぶつけ合うコーンの人力グルーヴは、デビュー作の再現ということもあって尚更、オールドスクールな響き方をしていた。いやだからこそ、その領域は不可侵で、他のバンドを寄せ付けないステージを育んでいたのだ。その後もデビュー作で押し切るのかと思いきや、“Falling Away from Me”の激烈なリフ&コーラスが繰り出されて以降はシングル曲の連打。“Did My Time”で本編を締め括ったあともアンコールに応えてドラムソロを敢行し、最後には“Got the Life”と“Freak on a Leash”の連打で紙吹雪が舞った。負の感情を根こそぎ掬い上げる、感動的なステージであった。

邦楽勢が、最新のアイデアに満ちたヘヴィネスを構築しそれぞれに叩きつける一方で、コリィ・テイラーは少年のようにピュアなロック心を持ち寄り、エイミーの歌声やコーンのグルーヴは、個性そのものの表出を見せた。スペシャルなコラボレーションも含め、このロックの奥深さを感じさせる空間こそが、オジーとシャロンの意図する「OZZFEST」のムードなのかも知れない。(小池宏和)

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