星野源、極上のエンタメツアー「YELLOW VOYAGE」大団円! 武道館公演を完全レポート

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昨日の大阪城ホール公演をもってして、ツアー「YELLOW VOYAGE」を終えた星野源。RO69では、2016年3月14日に行われた、日本武道館公演の模様をライヴ写真とレポートでお届けする。

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昨年末にリリースされ、3月には「CDショップ大賞2016」も受賞した『YELLOW DANCER』のツアー「YELLOW VOYAGE」。今回レポートする3月14日の日本武道館公演と、3月21日に行われた大阪城ホール公演の2件の追加公演を含む、全13公演というスケジュールが幕を閉じた。凄いツアーだった。僕は序盤戦に当たる、さいたまスーパーアリーナ(1月23日)も観たのだが、その「凄さ」に思い至った時には、真に身体の震えが止まらなかった。

4本の大きな石柱(を模したもの)が立ち並ぶステージセットは、さながら武道館を歴史ある劇場に見立てるようだ。「そこのお前、ようこそ!」と、並々ならぬボスキャラ感を振りまくナレーター(声の主はなんと銀河万丈)が高笑いし、ユーモラスに一夜の音楽の旅をガイドする。ピアノの不協和音がホラー風味に響き渡り、「さあ出てこい!」と呼び込まれるこの夜の主役は、コート姿でステージに駆け込んできた。ギターを構えて高くピースサインを掲げ「こんばんはー、星野源でーす!」と挨拶すると、“地獄でなぜ悪い”を繰り出すのだった。ホーンセクションやストリングス隊も含めた大所帯バンドのゴージャスなサウンド、なのだが、その響きは決して音量や力強さに訴えるものではなく、とても柔らかい、滑らかなものになっている。

バンドメンバーは、長岡亮介(G)、伊賀航(B)、櫻田泰啓(Piano)、石橋英子(Key・Marimba)、伊藤大地(Dr)、武嶋聡(Sax)、村上基(Trumpet)、東條あづさ(Trombone)、そして岡村美央ストリングスの面々。“化物”のアウトロを星野源自身のギターでヒートアップさせると、あらためて来場者に感謝の言葉を伝え「今日、寒かったでしょう。すみませんねえ。恥ずかしいんですけど、熱い武道館にしてください。俺、今日お腹壊してるんで(笑)。もしかすると、伝説の横浜アリーナに続く、伝説の武道館に…」と、贅沢なサウンドの中でも変わらず脱力MCを投げかけてくる。スロウなグルーヴも自在に乗りこなし、長いブレイクを決める“Down Town”から“ステップ”へとシームレスに繋ぐと、切々とした歌謡ソウル“ミスユー”も情緒たっぷりに届けられていった。

可変拍子のオルガンファンク“Soul”が、懐の深いグッドメロディによって大きなシンガロングを誘うさまにはゾクリとさせられた。高度な演奏なのに、オーディエンスにとっての敷居は高くないのである。凄いことをやってのけているくせに、相変わらず星野源は飄々としながら、物販ネタで笑いを誘ったりしている。その後の“夢の外へ”でも、途中で変化する手拍子がビシッと揃うし、アクロバティックなポップミュージック体験がしっかりと共有されているのだ。“Crazy Crazy”では全座席制の武道館を、まんまと激しく波打たせてしまっていた。

豪華アーティスト(先頃デビューしたT-STYLE=バナナマンや、内村金八ことウッチャンのカラオケ)のお祝いメッセージ映像を挟み、今度はアコギ弾き語りの一幕へと向かう。記憶を辿る、悲しくも美しい“口づけ”のあとには、ライヴ演奏が久々という“スーダラ節”(ハナ肇とクレイジーキャッツのカヴァー)の素晴らしさに惚れ惚れとさせられる。自分の歌にするために、コードを工夫したことなども語られていた。バンドメンバーが再び登場して放つトロピカルなインスト曲“Nerd Strut”には、大勢のアテンダント風ダンサーが加わって踊り、早着替えを済ませた星野源は、石橋英子とマリンバの連弾を鮮やかに決めてみせる。 “Snow Men”の、大人びたメロウグルーヴを奏でる上質なバンドアンサンブルも最高だ。

オーディエンスの声をガンガン煽り立てて「星野源のライヴは、アンコールを予告します!」と告げると、「おれは、みんなの踊ってる姿が好きなんだよ。武道館をダンスフロアにしよう!」と“SUN”に向かう。辣腕バンドのフィリーソウルばりにふくよかなサウンドで踊る、この贅沢な体験はどうだろう。そして“Week End”のディスコタイムは、バラバラのダンスが同じ方を向くというポップの魔法が、武道館を包み込んだ瞬間だった。柔らかな照明演出も、セクシーでありながら気品のあるダンサーたちも、すべては良質な音楽への集中力を損なわないようにするための配慮だろう。紙吹雪舞う“時よ”での星野源は、ダンサー陣とお揃いの振り付けから最敬礼のポーズでフィニッシュし、喝采を浴びるのだった。

アンコールでは、銀河万丈とお馴染み寺坂直毅の寸劇の後に、今回もニセ明が登場。いきなりワイヤーで宙を飛びまくるという、大胆な演出に湧く。ステージに降り立つと、ベルトの食い込んだ股間の痛みに耐えながら、ドラムスVSダンスのバトルも繰り広げる。そして白スーツで再登場した星野源は、「また近いうちに、ツアーなりライヴなり、やりたいと思っていますので、そのときはまたここでお会いしましょう!」と約束して、“Friend Ship”が一夜の旅を締めくくった。極上のソウルやジャズ、ラテンミュージックを、現代を生きる我々日本人のポップミュージックとして、歌謡曲として届けること。その志高い挑戦が、今回の巨大な歓喜を導いたのだと思う。(小池宏和)

●セットリスト

01. 地獄でなぜ悪い
02. 化物
03. 湯気
04. Down Town
05. ステップ
06. ミスユー
07. Soul
08. 夢の外へ
09. Crazy Crazy
10. くせのうた
11. 口づけ
12. スーダラ節
13. くだらないの中に
14. Nerd Strut
15. 桜の森
16. Snow Men
17. SUN
18. Week End
19. 時よ
(encore)
20. 君は薔薇より美しい
21. Friend Ship

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