7月19日にイスラエルでの公演を決行したレディオヘッドに対し、アメリカの外国ニュース専門チャンネル「RT」のニュース番組に出演したロジャー・ウォーターズが自身の見解を示している。
今回のロジャー・ウォーターズの発言は、トム・ヨークがツイッターに投稿した「ある国で演奏するからといって、その国の政策を支持しているということにはなりません。僕たちがライブを行ってきたここ20年の間、イスラエルは何度か政権交代をして、中にはリベラルな政権もありました。それはアメリカも同じです」という発言を否定するものだ。
この発言は公演の約1週間前、ロジャー・ウォーターズやサーストン・ムーア等と並んでこのテルアビブ公演の中止を要請している映画監督ケン・ローチが現地時間7月11日に投稿した以下のようなツイートへの返信として公開された。
「レディオヘッドは、迫害する側かされる側、どちらにつくのかを決断すべきだ。簡単な選択だろう」Radiohead need to decide if they stand with the oppressed or the oppressor. The choice is simple. @thomyorke https://t.co/w9LfUf6gp9
— Ken Loach (@KenLoachSixteen) July 11, 2017
トム・ヨークの意見に対して、ロジャー・ウォーターズは番組の中で以下のように語っている。
「『ある国で演奏するからといって、その国の政策を支持しているということにはならない』というトム・ヨークは間違っています。パレスチナのスポークスパーソンは、(レディオヘッドが演奏したことが)どれほど嬉しいことだったか、そしてプロパガンダにとっては最高の出来事だと口にしています。(ライブの実現が)イスラエルが素晴らしい、そして尊い民主主義を持つ国家だと提示するとても良い例になるからです」
そして、上記と同じツイートでの「アメリカも同じです。ネタニヤフ首相もトランプも支持していませんが、僕たちはアメリカでもライブをします」とのトム・ヨークの言葉に対しては、大統領が政権におり、イスラエルのように占領された国民もおらず、外国のアーティストの入国も基本的には自由であるアメリカと「同じということにはなり得ない」としている。
番組内でのロジャー・ウォーターズのその他の発言はYouTubeで観ることができる。
レディオヘッドのイスラエル公演のこれまでの騒動のまとめは以下の記事より。