スポティファイ、白人至上主義的とされるバンド27組を削除。「憎しみや暴力を煽る作品は受け付けない」
2017.08.18 18:50
米ヴァージニア州シャーロッツビルので起きた白人至上主義者と人種差別反対者の間で起こった衝突事件を受けて、スポティファイはストリーミング・サービスから人種差別的な「ヘイト・バンド」を27組削除したことを明らかにしている。
今回の措置の前には、音楽サイトの「デジタル・ミュージック・ニュース」でも「スポティファイで白人至上主義バンドを37組みつけた」という記事が紹介されたことも関係しているとのことだが、今回削除したバンドについては公民権の実現や訴訟の支援などを行っているNPO団体、南部貧困法律センターが差別主義的な「ヘイト・バンド」だと認定したものに従っていると「ビルボード」が伝えている。
今回発表した声明でスポティファイは、そもそもアーティストの作品の内容についてはレコード会社が責任を持って対応すべき問題だとしながらも、「非合法な内容や、人種、宗教、性差などに対する憎しみや暴力を煽る作品は弊社では受け付けないことにした」と明言している。
さらにこうした事実への注意喚起が行われた際にはすぐに次の行動を起こすと説明していて、新たに指摘されたバンドについての調査をすでに行なっているという。
また、将来的にはこうした内容の楽曲が「おすすめ」として提供されないようにする措置も検討しているというが、その一方でスポティファイでは「Patriotic Passion(愛国的なパッション)」というプレイリストも紹介したばかりで、ここでは保守的なユーザーに好まれそうなキーワードを含んだ楽曲が取り上げられているという。
いずれにせよこうしたバンドの排除については表現の自由に抵触しないよう、基準をどこまでも厳密に運用していかなければならず、作業が煩雑にならざるを得ないことも認めている。