9月22日に5年ぶりとなる新作『ワンダフル・ワンダフル』をリリースしたザ・キラーズだが、「The Sun」のインタビューを受けたブランドン・フラワーズが、新作の制作中にスランプと戦っていたことを明らかにしている。
制作中にスランプに陥っていたというブランドンだが、そこから抜け出すためにU2のボノにアドバイスを仰いだのだという。
もがき苦しんでる感じだったよ。まったく閃かなくなったっていう人たちの話とかも思い出したりしてね。僕はそれまでかなり多作な方だったから、自分がそういう状態に陥ってるっていうのがすごく変な感じだった。
どこへ向かっていいのか分からなくなったけど、とにかくやり続けたんだ。僕は仕事にはいつもハードに取り組んできたし、それが僕の売りでもあるんだ。仕事についてはものすごくストイックに考えてるから、ピアノに向かったまま絶対に諦めなかった。
そんな時にアドバイスを仰ぐのはボノみたいな人なんだ。そんなにしょっちゅう会うわけじゃないんだけど、ボノは経験豊富だし、僕が通ろうとしている道は彼もこれまで通ってきたはずだからね。
The Killers - Run For Cover
そのような経緯でロサンゼルスのマリブにあるボノの自宅を尋ねると、ブランドンは「曲は本当にすべて書き尽くされてしまったんだろうか?(Have all the songs been written?)」とボノに問いかけられたのだという。この質問はそのまま、アルバムの最後の収録曲“Have All the Songs Been Written?”のタイトルになっている。
また、プロデューサーにジャックナイフ・リーを迎えた理由については次のように語っている。
ジャックナイフは音楽界で今何が起きているのか、よく分かってるんだよ。それとザ・キラーズについてもよく知っていて、僕たちが今回のアルバムで実験をしたがっていたんだってこともよく分かってくれたんだ。
スタジオそのものもひとつの楽器だし、スタジオでのジャックナイフは魔法使いみたいだからね。しかも、僕も歳を取ってきて、変化することへの抵抗感がなくなってきたんだ。
その場に踏ん張って変化に逆らうんじゃなくて、僕はその真逆に向かったんだよ。他の人がどういうアイディアを提供してくれるのか聴いてみたいし、これまで触らなかったつまみやボタンをスタジオで作動させてみたくなったんだ。このアルバムで、僕たちはこれまでとは違う地平にいるんだよ。
新作で僕たちは新しい領域にも足を踏み入れてみたけど、でもやっぱりザ・キラーズとして響く作品になっている。間違いなく自分たちを追い込んできたし、確かに進歩が見られるんだよ。コード進行にしても、新しい挑戦をしているからね。
The Killers - The Man