タックス・ヘイブンとの関係が報じられるボノ、パラダイス文書の公開は大歓迎だと語る

photo by Anton Corbijn

12月1日にニュー・アルバム『ソングス・オブ・エクスペリエンス』をリリースするU2だが、バミューダ諸島などのタックス・ヘイブンでの取引の実態を暴露したパラダイス文書にボノの情報が記載されていたことが明らかになっている。

文書によれば、ボノはリトアニアのショッピング・モールへの投資を行う際に、税を軽減するマルタをあえて経由した上で投資を行っていたことが明らかになっているという。

ボノの代理人が「The Guardian」に語ったところによると、もともとボノはこのマルタの投資会社への出資を積極的に行っていたわけではないという。投資会社へは小口の出資しかしておらず、当該の投資会社も2015年に解散するまでは合法的に運営されていたとのことだ。

またボノ自身も「The Guardian」に対し次のように声明を発表している。

共同経営者からは、僕が税の義務をすべて果たしていると言われていたけど、もしそうでないというのなら、税務署が知りたがっていることと同じことを僕も知りたいし、税務署の監察も大歓迎だよ。

僕はこの事態を深刻に捉えているんだ。これまでにも海外の企業への出資の透明化を訴えてきたから。だから僕の個人名が記録に残っているわけで、資金をファンドや信託にやりくりさせているわけじゃないんだよ。

事実として、僕は今回の文書の報道は大歓迎だ。何がどこで行われているのか、こうやってリークすることでしか明らかにならないこと自体がおかしいんだよ。たとえば、今回調査を始めているガーンジー政府が今のところ知っていることを、メディアや公衆でもすぐに調べられるような、公的な登録所を公開するべきだと思うよ。