1988年に発表したソロ・デビュー作『トーク・イズ・チープ』の30周年記念盤を3月29日にリリースした、ザ・ローリング・ストーンズのキース・リチャーズ。
『ロッキング・オン』5月号では、同作品のリリースにあたり、なんとキース本人へ行った独占インタビューの模様を全10ページの大ボリュームで掲載している。
ストーンズとして活動していながら、30年前に『トーク・イズ・チープ』を形にしたことについて、キースは達成感のようなものを感じていたのだろうか。彼は以下のように答えた。
そういう感覚もあるよね。でも、俺にとっては(ザ・エクスペンシヴ・)ワイノーズを招集した時、妙な手応えがあったんだよ。それはストーンズが始まりかけてた時と同じ感触だったんだ。まったく違うバンドで、まったく違う人間で始めたものだったんだけどね。
だけど、それと同時に、異様なほど似た感触があったんだよ。要はなにかをやりたくてしようがない連中が寄り集まったバンドだっていうことで、俺にはこれは奇跡としか思えないんだ。というのも、自分が誇りに思えるすごいバンドに一つ関わっていられるだけでも、もう充分過ぎることなのに、俺の場合、当時の状況や経緯のおかげで、またもう一つすごいバンドを結成させることができたからね。
ワイノーズでの活動においてストーンズと似た感触があった、というキースだが、そこで得た経験により、フロントマンとしてのミック・ジャガーの見方も変わっていったという。
(中略)それと、やってみて、ミックの立場というものをもっと受け入れられるようになったんだ。(中略)ストーンズだと俺なんか、後ろに引っ込んだりとか、どこにいようが俺の勝手なんだけど、でも、いざ自分がフロントマンでリード・ボーカルってことになると、ずっとど真ん前にいなくちゃならないからね。おかげでミックのやってくれてる仕事について、もっと感謝の気持ちを持つようになったよ。
また、『トーク・イズ・チープ』をリリースする前にストーンズとしてアルバム『ダーティ・ワーク』を発表していたキースだが、ストーンズの中でも最悪の作品とも言われることがある同アルバムについて、「とてつもなく退屈なアルバム」と語りながら、以下のように続けた。
とはいえ、ものすごく登り詰めてる瞬間も確かにあるんだよ。ただ、ストーンズのアルバムとしては一体感や一貫性を持ち合わせているとは言えないものだし、そのことがまさに、言い争いになった原因でもあったんだよ。その言い争いが何年にわたるものだったのかは、もうよく憶えてないんだけど。
インタビューではその他、さらに詳細な『トーク・イズ・チープ』の制作秘話はもちろん、ストーンズの最新ツアー、さらに気になる来日に関する話題についても語ってくれている。
急遽実現した今回のキースへのインタビュー、その全容は『ロッキング・オン』5月号をチェックしてほしい。
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