8月14日にフィンランドで行われたフロウ・フェスティヴァルに出演したM.I.A.はヘッドライナーとしてフェスの2日目を締め括った。
メイン・ステージに登場したM.I.A.は膨大に詰め掛けた観客を前にダイナミックなショーを繰り広げ、ライブの終盤ではスレイ・ベルズのギタリスト、デレク・E・ミラーとタッグを組む一幕もあった。
ここのところ、ビッグ・チル・フェスやハード・NYCなどでのM.I.A.は天候不順などのトラブルでライブの内容を早めに切り上げざるを得なくなったりとトラブル続きだったが、今回のヘルシンキでのライブは冒頭から最後まで順調に運ぶ展開となった。
3人のコーラス隊とDJという構成でライブに臨んだM.I.A.は05年の『Arular』、07年の『Kala』、そして新作『MAYA』の3作から選んだセットをレーザー光線のバック・ドロップを背後にしながら披露していった。
サングラスとグレーのトレンチコートを着込んだM.I.A.はライブ中、ほとんど語ることはなく、むしろ観客の中へと分け入っていくことにM.I.A.はエネルギーを使っていたようだった。
“ボーイズ”の演奏中、M.I.A.は数名の男性ダンサーをステージに呼んで盛り上げ、また、スレイ・ベルズの“Treats”のリフが流用されている“メッズ・アンド・フェッズ”では、この曲をプロデュースしたデレクがステージに登場した。
「デレクがM.I.A.のステージに登場したのはまだ2回目だけど、ステージに出て演奏していくのをすごく楽しんだはずだよ」とスレイ・ベルズのパートナーのアレクシス・クラウスはこの日のライブについて語っている。「あいにく、わたしは観られなかったんだけど。どうしてもビーチ・ハウスが観たくて。気を悪くしないといいな」。
M.I.A.のセットは“ボーン・フリー”、そして“ペイパー・プレインズ”で締め括られた。
その後、スレイ・ベルズはテント・ステージのヘッドライナーとしても登場し、壁のように積み上げたアンプを駆使して“A/B Machines” などファースト『Treats』収録曲を叩きつけていった。“Crown of the Ground” ではアレクシスが観客とコール・アンド・レスポンスを繰り広げる一幕もあった。
「ヘッドライナーを初めてやらせてもらえることになってものすごく興奮しちゃって」とアレクシスは説明する。「ものすごい大音量でヘヴィーな内容になったと思うけど、それと同時にダンスDJセットみたいにもなったところがすごくよかったなと思う」。
メイン・ステージの早い時間ではスウェーデンのエレクトロ・ポップで知られるロビンが4人編成のバック・バンドを率いてのライブを披露した。最新作の『Body Talk Pt.1』からの楽曲がほとんどで、“Dancin’ on My Own”“Fembot”“Don’t Fuckin’ Tell Me What to Do”などを披露した。
さらにロイクソップの09年の『ジュニア』から“ザ・ガール・アンド・ザ・ロボット”やロビンも参加したクリスチャン・フォークのシングル“Dream On”なども演奏された。最後はヒット・シングル“With Every Heartbeat”でセットを締めた。
テント・ステージでは比較的早い時間帯にサーファー・ブラッドが登場し、大勢の観客を会場に呼び込むことに。“ツイン・ピークス”などファースト『アストロコースト』からの楽曲を紹介していった。
フェスの3日目にはザ・エックス・エックス、マリーナ・アンド・ザ・ダイアモンズなどが登場する予定だ。
M.I.A.がデレクと共演する“メッズ・アンド・フェッズ”の動画はこちらから→
http://www.youtube.com/watch?v=DF6zQtp9vjM&feature=player_embedded
M.I.A.のセットリストは以下の通り:
'Illygirl'
'World Town'
'XR2'
'Bamboo Banga'
'Lovalot'
'Bucky Done Gun'
'U.R.A.Q.T.'
'Boyz'
'Amazon'
'Galang'
'Story To Be Told'
'Meds And Feds'
'Born Free'
'Paper Planes'
M.I.A.、スレイ・ベルズが出演したヘルシンキのフェス速報
2010.08.16 15:45