ジョニー・マー、ベスト・コーストら4バンドとのタイアップ・ジョイント・プロジェクトを立ち上げ

ジョニー・マー&ザ・ヒーラーズ 2003年作『ブームスラング』

ザ・ヒーラーズとしてツアーを開始することを明らかにした元ザ・スミスのジョニー・マーだが、サングラスのレイバンとのタイアップでベスト・コーストら4組のバンドとのジョイント・プロジェクトを立ち上げている。

もともとはザ・ヒーラーズとしてのライヴ・イヴェントを持ちかけられたジョニーは、あるテーマを設定して自分で選定した4組のアーティストに曲を提供してもらい、さらに10月13日にはザ・ヒーラーズを含むこの5バンドがニューヨークで一堂に会するライヴを行った。

今回、ジョニーの指名を受けたのはベスト・コースト、オー・ルヴォワール・シモーヌ、モナ、トム・ヴェク。それぞれのバンドは曲を提供するにあたってジョニーから5つのテーマを指定されていて、そのひとつ目があるヨーロッパの都市で佇む女の子をめぐるジョニーが書いた詩で、ふたつ目は、男の子と女の子がそれぞれにカメラでお互いを撮り合っているモノクロ写真。3つ目は「若き日の夢に忠実であれ」というドイツの哲学者フリードリッヒ・シラーの言葉。4つ目は「Strum and Drang」と名づけられた(ドイツ語の疾風怒濤を意味するSturm und Drangをもじっている)ジョニーのギターのループ、そして5つ目がニューヨークのマンハッタンの地図だったとか。

これをもとに4バンドがそれぞれにトラックを制作したが、ジョニー選評によるとまずベスト・コーストを選んだのはレイバンからの話が来た時にちょうどよく聴いていたからだとのこと。曲についてはこういう「よくできたポップ・ソングをガレージ・サウンドでくるんだものが好きなんだ」とのこと。

オー・ルヴォワール・シモーヌを選んだのは「モダンさと鋭いメロディ・センスが同居しつつ、詩的なものを感じさせるところ」が気に入っているとのこと。

トム・ヴェクについてジョニーは大好きだと語っているが、しばらく新作を聴いていなかったので今回の起用は「ぼくなりに新しいのを聴かせてもらう方便だったんだよ」とのこと。その後、実はトムが新作を準備していることを知ったとか。

モナについては、ロスアンジェルス的なベスト・コーストとニューヨーク的なオー・ルヴォワール・シモーヌとのバランスを考えたとジョニーは語っている。「オー・ルヴォワールとベスト・コーストを選んでいたから、そのまた違った面をモナなら表せるかなと思ってね。モナだったら、西海岸対東海岸とは別なものを提供できるし、全員男の子だからね。男っぽさと詩的なものとのいい感じのミックスになってるかなと思ったんだ」。

ジョニーのテーマをもとにベスト・コーストらが制作したトラックを聴くにはこちらから→
http://www.spin.com/articles/hear-johnny-marrs-team-ups-best-coast-tom-vek-and-more