イギリスのフェイスブックで始まったニルヴァーナの“スメルズ・ライク・ティーン・スピリット”をクリスマスの週にダウンロード購入してチャート1位にするキャンペーンの『Xファクター』側の競合相手がリトル・ミックスに決定した。
イギリスではここ数年、テレビの人気オーディション番組『Xファクター』のその年の主だった出演者のデビュー・シングルをクリスマス・シーズンにリリースし、そのシングルがチャート1位を飾るのが恒例となっているが、イギリスのフェイスブックではこの『Xファクター』シングルに対抗して、ニルヴァーナの“スメルズ・ライク・ティーン・スピリット”をクリスマスの週に有志でダウンロード購入して1位にするというキャンペーンが張られている。
そして今シーズンの『Xファクター』が女子4人のグループであるリトル・ミックスの優勝に終わったため、ニルヴァーナ・キャンペーンの競合相手はこのリトル・ミックスということになった。また、リトル・ミックスは番組のなかで結成された当初はリズミックスと命名されていて、同じ名称の慈善団体からクレームを受けても最初は無視を決め込んでいた。今年のニルヴァーナ・キャンペーンはもともとこの行為への抗議として呼びかけられたものだった。
今回のキャンペーンの発起人で、2009年のクリスマス週間に見事レイジ・アゲインスト・ザ・マシーンのシングル“キリング・イン・ザ・ネイム”のチャート1位を達成したキャンペーンも率いたジョン・モーターは、しかし、本当の1位候補は別なアーティストだと語っている。
「レイジ・アゲインスト・ザ・マシーンのキャンペーンも相当タフだったけど、今度はそれよりももっとしんどい勝負になると思うよ。しかも競合相手が多いからね。(軍属の妻たちで結成されたコーラス・グループの)ザ・ミリタリー・ワイヴスは予約で相当のオーダーを受けているんだよ。正直言って気をつけなきゃならないのはこっちの方で、『Xファクター』の方じゃないんだ」
イギリスの賭け屋のラッドブルックスによれば、どのアーティストがクリスマス週のシングル・チャート1位に輝くかという賭けでは今のところ“スメルズ・ライク・ティーン・スピリット”はオッズ7/1の8倍、リトル・ミックスはオッズ15/8の2.87倍、ミリタリー・ワイヴス・クワイアーは1/2の1.5倍と大きく引き離されている。
その一方でモーターは『Xファクター』の最盛期は終わったと次のように語っている。「よくてもあと残り2シーズンだと思うし、そのうち『イギリスにはあとどれだけ才能ある人が残っているんだろう?』って問いかけざるをえなくなるよ」。
さらにユニバーサルがキャンペーンを後押ししてこのタイミングで“スメルズ・ライク・ティーン・スピリット”の7インチ・シングルを限定リリースしたことについては次のように歓迎している。
「去年のレイジのキャンペーンではなにが問題だったかというと、ソニーが阻止しようとしてたってことなんだよね。実際にはしなかったんだけど、その後、阻止しようとしていたという事実をいろんな人の伝から聞かされたんだよ。でも、ユニバーサルが『これはいい話だね』と後押ししてくれたのはすごく嬉しいよ」
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