リリー・アレン、アデルのスピーチ中断について今の音楽業界ならやりそうなことと語る

アデル 2011年作『21』
リリー・アレン 2006年作『オーライ・スティル』

21日に行われたブリット賞授賞式で最優秀イギリス・アルバム賞を受賞したアデルが番組進行のためスピーチを中断させられたのを受けて中指を突き立てた事件について、リリー・アレンがツイートしている。

現時点では音楽活動からほぼ引退状態にあるリリーだが、この日の大賞であるマスターカード最優秀イギリス・アルバム賞を受賞したアデルがスピーチの時間を切り捨てられるのはさもありなんとツイッターで指摘している。

「わたしはアデルの受賞スピーチの方が聴きたかったんだけどな……でも、あの成り行きは特に驚くようなことじゃないし。現在の音楽業界の女性への扱いや体質がそのまま体現されたメタファーのようなものだったから」

アデルは受賞後、舞台中央の受賞者特設演壇で受賞スピーチを行っている最中だったが、番組を締めくくるブラーの再結成ライヴが控えていたため、司会のジェイムス・コーデンがアデルのスピーチを切り上げさせたところ、アデルがこれに対して中指を突き立てて観衆に見せつけることになった。

その後、放送局ITVとブリット賞主催側はアデルへの謝罪を行い、コーデンも「ブラーは11分も演奏したのにアデルには礼を言う暇さえ与えられなかった」とアデルのスピーチ中断を指示させられて「困惑している」と明らかにしている。その一方でアデルは自分が突き立てた中指は「背広組に対してのもので、ファンに向けたものじゃない」と説明している。

ITVはこの日の顚末について次のように声明を発表している。「ブリット賞はライヴ・イヴェントです。残念なことに司会進行が予定より遅れていて先に進行しなければなりませんでした。中座につきましてはアデルにお詫び申し上げます」。

一方、ブリット賞の広報はこう発表している。「ライヴ中継が時間よりも遅れてしまっていたため、アデルの感動の瞬間を短縮せざるをえなくなりましたことを遺憾に思い、深くお詫び申し上げます。このことが今年の最大の賞を獲得したというアデルのとてつもない達成を傷つけることのないよう切に願います。アデルの驚異的な一年を締めくくる賞となれば幸いです」。

ブリット賞でアデルは最優秀イギリス・アルバム賞のほか、最優秀女性ソロ・アーティスト賞も獲得している。

アデルの「背広組」に向けた中指ファック・オフはこちらから→
http://www.youtube.com/watch?v=mX0mYCBKBZY&feature=related


(c) NME.COM / IPC Media 2012