ザ・ハイヴスは同郷であるスウェーデンのバンド、ザ・カーディガンズに対して1850万クローナ(約2億8千万円)の支払いをスウェーデンの裁判所から命じられたと報じられている。
今回の支払い命令は、スウェーデンのマルメ地方裁判所によって行われたが、これは放漫経営が発覚して問題となっているスウェーデンのタンバリン・スタジオをめぐる訴訟のひとつで、今回の問題はバンド・マネージメントも手がけているタンバリン・スタジオが、ハイヴスとカーディガンズをマネージメントしていたことにそもそもの原因があるとAFP通信が伝えている。
特に問題となっているのは、タンバリン・スタジオでは稼ぎの多いバンドの財源が、事務所そのものの財布代わりに使われることが慣習となっていたと指摘されており、ハイヴスが受け取っていた収入の一部がカーディガンズからの借入金という扱いになっていたことが今回判明したそう。しかし、ハイヴスは一切こうした事情を知らされていず、受け取っていた収入が実は借金であったことなど寝耳に水だったと今回の件について抗弁している。
今回、裁判所はハイヴスへの事務所からの送金そのものが「借金であったと認められていいわけがない」としているものの、ハイヴスもまた「本来カーディガンズのものであるはずの金銭を所持し続けていいことにもならない」としてその返却を命じ、さらに今回の法廷費用もすべてハイヴスが肩代わりするものだと言い渡している。
しかし、ハイヴスは今回の裁判で「借金の合意もしていなければ、署名した文書も存在せず、利率や返済方法の取り決めも交わしていない」と主張していて、今後控訴を起こすものと見込まれているが、今のところバンドからはなんのコメントも発表されていない。
タンバリン・スタジオについてはスウェーデンを代表するロック・バンド、ザ・サウンドトラック・オブ・アワ・ライヴスやラッパーのティンブクトゥからも訴訟を起こされていて、さらにタンバリン・スタジオではアーティストの署名を偽造していたとしてスウェーデン当局が調べを進めているとBBCニュースは伝えている。
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