ポール・マッカートニーとユースによるザ・ファイアーマン、新作の可能性が語られる


キリング・ジョークのベースで、プロデューサーとしても有名なユースことマーティン・グローヴァーは、ポール・マッカートニーとの変名ユニット、ザ・ファイアーマンとしての新作がありうることを明らかにしている。

ユースはポールとのエレクトロニック・ユニット、ザ・ファイアーマンとしての活動を90年代から続けてきていて、93年のファースト『ストリベリー・オーシャンズ・シップス・フォレスト』、98年の『ラッシズ』、08年の『エレクトリック・アーギュメンツ』とコンスタントに作品もリリースしてきている。近い将来にまた作業を始めそうだとユースはエンタテイメント・サイトの「デジタル・スパイ」に語っていて、ザ・ファイアーマンとしての次回作はあるのかという問いに次のように答えている。

「うん、うまくいけばね。あと、他のプロジェクトもあって、それは今は話しちゃいけないことになってるんだよね。でもね、他にもおもしろいプロジェクトが進行してるんだよ。ザ・ファイアーマンは20年前から始めていて、今もいろんなファイアーマン・プロジェクトが進行してるんだよ」

「この活動の息の長さは、たとえばぼくがポールのソロ作品に参加してたら、たぶんありえなかったようなことだから、こういう関係を築くことができて本当に恵まれていると思ってるよ」

さらにポールがその進取の気勢に富んだ実験的な側面についてあまりにも見過ごされていると次のようにも語っている。
「ザ・ファイアーマンではポールのアヴァンギャルドな側面がもうちょっとそれまでより評価されることになったからよかったなと思ってね。ポールのその側面がザ・ビートルズの大きな要素になってたんだからね。ジョン(・レノン)はそういうところをずっと評価されてきているし、それは(オノ・)ヨーコと一緒になってたせいでもあるし、ヨーコはそういう人物として有名だったからね。で、もちろん、ジョンのそういう顔もビートルズの大きな要素となってたわけだけど」

「たとえば、"トゥモロー・ネヴァー・ノウズ"のテープ・ループを考案したのはポールだし、『サージェント・ペパーズ』でちょっとぶっとびなアイディアの多くを提案したのもポールだからね。そうしたところをポールはあんまり評価されていないよ」

なお、ポールはプロデューサーのマーク・ロンソンやイーサン・ジョンズらとソロ・アルバムの新作を制作していると伝えられている。

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