CUT12月号で映画『鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎』特集! #古賀豪 (監督)× #吉野弘幸 (脚本)× #谷田部透湖 (キャラクターデザイン)の座談会の様子を一部お届けします

CUT12月号で映画『鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎』特集!  #古賀豪 (監督)× #吉野弘幸 (脚本)× #谷田部透湖 (キャラクターデザイン)の座談会の様子を一部お届けします - ©映画「鬼太郎誕生ゲゲゲの謎」製作委員会©映画「鬼太郎誕生ゲゲゲの謎」製作委員会

2023年11月17日に公開されてから、約1年経った現在も止まらない反響を見せている映画『鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎』。発売中のCUT12月号では、そんな映画『ゲ謎』特集を敢行しています!

特集に登場してくれたのは、水木役の木内秀信さん、監督の古賀豪さん、脚本の吉野弘幸さん、キャラクターデザインの谷田部透湖さんの4名。先日、こちらのブログで木内さんのインタビューをご紹介させていただいたので、今回は、古賀監督×吉野さん×谷田部さんの座談会の様子をお届けします。
(インタビュー内容はネタバレを含みます)

──監督は以前、戦争を扱うことについて慎重な意見もあったがあえて描写している、とおっしゃっていましたね。

できあがった作品を観たら、戦争の描写は当然必要だったと感じてもらえたと思います。でも作っている時は苦労しましたね。水木しげる先生の『総員玉砕せよ!』の要素が入っていますが、『ゲゲゲの鬼太郎』とそういう戦記物を一緒にしてしまっていいのか?と思ったし、周りからも「映画のテーマに戦争は馴染むのか? まとまるのか?」と危惧されていたと思います(古賀)

映画の中には『総員玉砕せよ!』から引用しているセリフもあって……水木プロダクションから(『鬼太郎』と)まぜないようにオーダーがあったら厳しいなと思っていたんですが、通してくださった。他のキャラクターデザインも、水木先生の別作品から持ってきたりしているんだよね?(吉野)

長田のデザインは、アニメ『悪魔くん』のダニエルなどから持ってきています。水木先生の作品には糸目の強キャラが何人かいるので、その系譜として出したくて。水木先生の作品には『総員玉砕せよ!』とか『コミック昭和史』とか、他にも大人向けのものもたくさんあるんですよね。そういった作品の要素を映画に入れられて、大人向けの映画にしたことは意義があったと思っています(谷田部)


物語を牽引する鬼太郎の父と水木の関係性については、昭和テイストを取り入れつつ、時代に則した描き方にしたというお話が。

僕個人も、ベタベタした人間関係が得意ではないんです。踏み込みすぎず、ただ無関心になりすぎず……みたいな間合いが心地いい。古賀さんもそうじゃないですか?(吉野)

そうですね。実際、あの時代ってわりとドライなんですよ。基本的にみんな戦争を経験しているから(古賀)

誰かが死んだと聞いても、「ああ……死んでしまったか」と答えて終わるような時代だった(吉野)

私はおふたりの考えるこの時代の男の友情に感銘を受けていました(谷田部)


戦後の昭和を美化することなく描き、鮮やかな恐怖を作品に落とし込んだ古賀監督。緻密な物語構成で、その余白をあえて受け手にゆだねた吉野さん。水木作品を愛し、今までの水木作品のデザインを踏襲しつつも新たな解釈でキャラクターたちを生み出した谷田部さん──3人がそれぞれにリスペクトし合い、そして楽しんで向き合っていたからこそ、映画『鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎』はこんなにも面白いものになったのだと改めて感じる、そんな座談会になっていると思います。

『ゲ謎』と共に、CUT12月号も何度もお楽しみください!(山下茜)

CUT12月号は現在以下にてご購入可能です。

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