ボブ・ゲルドフの娘、イアン・ワトキンス事件の女性被告の実名をツイートし捜査対象に
2013.11.29 21:15
ボブ・ゲルドフの娘でモデルやテレビ司会者として活躍しているピーチズ・ゲルドフは、元ロストプロフェッツのイアン・ワトキンスとともに罪状を26日に法廷で認めた女性被告ら2名の氏名をツイートで明かし、刑事事件として問われる可能性があるという。
ピーチズのツイッターには16万人のフォロワーがついているが、別のユーザーがツイートしたアメリカのウェブサイトで氏名を知った後、ピーチズは2名の被告の名前をツイートしている。このツイートそのものは削除されているが、被告の名前はさらされるべきだなどと事件に言及したツイートはまだ残っている。しかし、性的虐待の被害者の氏名を明かすことは罪を問われるため、ピーチズは警察の捜査を受ける可能性があるとBBCは伝えている。
イアンとともに罪状を認めた女性被告2名は事件の犠牲となった乳児と児童の母親だったため、裁判では児童らの保護のため氏名が伏せられたままになっていた。イギリスの司法長官は次のようにツイートしている。
「イアン・ワトキンス事件で罪を問われている被告2名の実名がインターネット上に書きこまれたことを承知しています。性犯罪にさらされた犠牲者は生涯にわたって匿名性を保障される権利を有しています。被害者の姓名を特定する情報を公開することは犯罪行為であり、警察の捜査対象となります」
イアンは児童や乳児への性虐待をめぐって13件の容疑を問われているが、このうちの大半を26日の法廷で認め、一緒に訴追されている女性被告2名も複数の容疑を認めた。
その一方でイギリスの警察の捜査の妥当性を監査する警察苦情処理独立委員会(IPCC)では、イアンの捜査に当たっていた刑事部長に問題があったことが指摘していて、さらに4年前からイアンのかつての交際相手が警察にイアンから小児性愛者だと打ち明けられていたことを通報していたが無視されていたことが明るみになっている。
また、元ロストプロフェッツのリー・ゲイズはイアンが早々に容疑を認めたことに安堵感を表明していて、これで終わりに出来るとファンからの支援に対する感謝をツイートしている。リーはツイッターで公判について「一瞬で終わったな。すんなり終わってほんとによかった」と心境を語り、その後「みんなのあたたかい言葉をありがとう。少なくともこれで終わりにできそうだよ」とツイートした。
ロストプロフェッツはイアンの逮捕を受けて、10月に解散を発表していた。ロストプロフェッツは1997年にウェールズのポンテブリードで結成され、00年にファースト・アルバム『ザ・フェイク・サウンド・オヴ・プログレス』をリリース。最新作は12年にリリースした5枚目のアルバム『ウェポンズ』だった。
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