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世界のメジャーシーンを俯瞰しても、BACK DROP BOMBほど複雑かつ開放的な音楽を鳴らしているバンドは珍しい。夏も冬も、もう何度もロッキング・オンのフェスに出てくれているBACK DROP BOMBだが、彼らのセットには毎回、必ず驚かせられる。音数を減らし、バンドのコア(核)をむき出しにした新作『breakdown』をひっさげての今回のセットももちろん例外でない。強靭なリズム隊、フリーキーなギター、ふたりの声のみならずハードなラップからエモーショナルな叫びまで、あらゆるスタイルが交差する特有のツイン・ヴォーカルと、あいもかわらずすべてがパーフェクトな演奏で畳み掛ける彼らのステージはひたすらGALAXYを圧倒させる。基本的には新作と前作 (といっても、もう3年も前の)『NIPSONG』の曲を中心に構成されたセットは、バンドが長年蓄積してきたエモーションはもちろんのこと、そのずば抜けたインテリジェンスとクリエイティビティを誇示していて、まったく隙が見当たらない。本当にものすごいバンドである。(内田亮)