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ワタナベイビー(Vo&G)と小宮山雄飛(Vo&Key)だけでなく、サポート・メンバーの6人も、胸に大きく「保父」と書かれたTシャツ姿で登場してお客さんを沸かせ、雄飛のリード・ヴォーカルによる“極楽はどこだ”でスタート。雄飛の温かい歌声が冴え、ベイビーがコーラスを付けつつ生まれるハーモニーも心地よい。歌心あふれるピースフルなムードが場内を包んでいった。
2曲目は懐かしのナンバー“サガラミドリさん”。軽快なサウンドがお客さんを揺らす。「今年も最後までお祭りで盛り上がっていこう!」とベイビーが煽って始まったのは、彼がリード・ヴォーカルの最新アルバム収録曲“恋はハチャメチャ”。あの独特なトーンの歌声を浴びながら、お客さんが掲げた腕がフロアで和やかに揺れる光景が印象的であった。
しっとりしたメロディを聴かせた“雪”。柔らかなピアノ伴奏を主軸としながら、哀愁たっぷり広がった“欲望”と、雄飛のリード・ヴォーカルの2曲が続いた後、再びベイビーがリード・ヴォーカルの“甘い蜜”となったが、これは雄飛がキーボードではなく、ドラムを叩くというイレギュラーな演出が見所となった。しなやかなビートを叩く雄飛のドラマーぶりがなかなかキマっていて、心地よいロックンロール・ナンバーとなった。
「毎年MCが長いと怒られてたんだけど、今年は短いって今言われた」と雄飛がベイビーに語り、メンバー紹介へ。そして、雄飛がハンドマイクでステージを巡りながら披露したのは“LOW POWER”。ラストの“ニューピース”は、ベイビーのリード・ヴォーカル。甘いメロディが瑞々しく広がり、終盤ではRCサクセションの“トランジスタラジオ”の一節が歌われるという粋な趣向も飛び出した。(田中大)