青白く光るステージに1人姿を現した鈴木貴雄（Dr&Cho）の鮮烈なドラム・ソロ！　そしてステージを端から端まで歩き回って歓声に応えまくる田淵智也（B&Cho）。「UNISON SQUARE GARDENです！」という高らかなコールでフロアの熱気を一瞬で掌握して、1曲目“ガリレオのショーケース”の推進力へ変えてみせる斎藤宏介（Vo&G）。田淵の極太ベース・ライン、鈴木の爆裂ドラミング、そしてワイルド＆キュートな斎藤のヴォーカルとソリッドなギター……3人の音と歌が強靭なビートを刻みながら、迷いなくロックンロールの核心めがけて真っ直ぐに駆け出していく。メジャー・デビュー・シングル“センチメンタルピリオド”も格段にタフに鍛え上がった爆発力でもってGALAXY STAGE狭しと響き渡っていたし、“場違いハミングバード”のタイト＆スクエアなリズムはそのまま、熱狂の果てへと突き進む僕らの感情そのもののように疾走しまくっていた。「元気？」と上気した顔で呼びかける斎藤に応えて、オーディエンスから沸き上がる大歓声！ 「歌います！」という斎藤のコールから再び楽曲連射！　4つ打ちビートとエッジィなギター・サウンド越しに極彩色のメロディをほとばしらせた“きみのもとへ”。力強いシンガロングを巻き起こした“スカースデイル”……楽曲＆メロディにあふれる持ち前のポップ感すら自然発火させてしまうくらいの熱血ロックンロール加速感でGALAXY STAGEを包んでみせたユニゾン。歴代必殺アンセムと最新作『Populus Populus』モードを巧みに織り重ねて、1歩1歩会場の熱気をレッドゾーンへと誘っていく。
「人、増えた……よね？」という斎藤の言葉通り、今や満場の大盛況。「僕らはもう来年のことを考えて動き出していて。年始の自主企画ライヴだったり、ツアーも考えてるし、とにかくいい曲を作って、みんなの度肝を抜くようなアルバムを作るつもりだし」と、「ロックを／音楽をもっとずっと楽しくする」ための闘争へ向けた決意を覗かせる。GALAXY STAGEのフロア一面から惜しみない拍手喝采を受けて、“MR. アンディ”の歌とメロディを壮麗なまでに花開かせてみせる3人。そのまま“フルカラープログラム”へ雪崩れ込み、「ラスト！ “オリオンをなぞる”！」という斎藤の言葉から、2011年・ユニゾンが生んだ目映いロックンロール・アンセムへ！　「ありがとうございました！　楽しかった！」という斎藤の溌剌とした声にも、今日のアクトの満足感が滲んでいた。（高橋智樹）