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「腕に自信のあるアーティストが『JAPAN JAM』に集まってくれました。みんなもジャムの一員だと思って盛り上げてもらえればと思います!」という総合プロデューサー=渋谷陽一の呼びかけとともに、『JAPAN JAM 2013』いよいよスタート。トップバッターは、UNISON SQUARE GARDEN・斎藤宏介! 『JAPAN JAM 2011』ではBIGMAMAのゲストとして出演した斎藤宏介が、今回はホスト・アーティストとして登場!

ひとりで静かにオン・ステージした斎藤、「斎藤宏介です。よろしく」という挨拶を挟んで“光のどけき春の日に”を弾き語りで披露していく。彼の歌声と極上のメロディが、ソリッド&ダイナミックなユニゾンのバンド・アンサンブル越しに響く時のキュート&ワイルドなポップ感とはまるで別の艶やかな表情を見せていく。続いて、サポート・ベーシスト=須藤優とともにベース&アコギ編成で奏で始めたのは鉄壁のユニゾン・アンセム“オリオンをなぞる”! どこかラテン・テイストも漂わせる穏やかなグルーヴ感で、スタジオコーストの空気に心地好いうねりを生み出していく。



アコギ・スタイルのまま、さらにサポート・ドラム=海老原諒を迎えたトリオ編成で鳴らす“箱庭ロック・ショー”でフロアに爽快な風を吹かせる斎藤。ギターをストラトキャスターに持ち替えてファンキーなセッションから流れ込んだ“等身大の地球”で、その歌はひときわアグレッシブな色合いを増しーーといったところで、曲の途中で「ワクワクしてます。この男を紹介するからね!」と高らかに叫ぶ斎藤。「紹介します! 和田唱!」というコールとともに、TRICERATOPS・和田唱が登場! ステージの中央でハイタッチを交わした後、鮮烈なギター・ソロで会場の温度をぐんぐん上げてみせ、「こんばんは! まだ『こんばんは』まで行かないな」と笑顔を見せる和田に、「ギターソロちょっと長かったですね!」とツッコむ斎藤も満足げだ。
斎藤「和田さんとステージの上で会いたかったんですよ」
和田「光栄です!」
斎藤「UNISON SQUARE GARDENとTRICERATOPSって、両方とも3ピースで。和田さんも僕と同じギター・ヴォーカルですけど、ギターうめえ、歌うめえ、人いい。いつかお近づきになりたいと思って。フェスのバックステージでお会いした時、『飲みましょう! 2人で!』って約束をして飲みに行って」
和田「後輩の鑑だね!」
……といった2人の会話からも、お互いへの理解とリスペクトが滲んでくる。和田に洋楽レクチャーを受けて速攻スティーヴィー・ワンダーをアマゾンで入手したという斎藤、昨年・一昨年と『JAPAN JAM』ホストを務めた「先輩」と一緒に演奏するのはスティーヴィー・ワンダーの名曲“Sir Duke”。あの有名なリフをユニゾンで演奏しながら、フロアをクラップで包んでいく。MC中も、2人でギター・ソロ・バトルを繰り広げては「10コ下のくせにやるな!」と和田もニヤリ。「この後は、TRICERATOPSっていうバンドの曲を……(笑)」(斎藤)という言葉とともに“赤いゴーカート”を斎藤がリードして披露した後、なんとトライセラ・マスターピース“Raspberry”へ! 2人の歌声が鮮やかに絡み合いながら、極彩色の歓喜を生み出していく。「最高ですね! いい!」と叫ぶ斎藤の顔はあふれんばかりの喜びに満ちている。



須藤&海老原を送り出し、「最後に、2人だけでUNISON SQUARE GARDENの曲を……」という斎藤の言葉とともに、2人がアコギ弾き語りで歌い上げたのは“スカースデイル”。やわらかな音色&アレンジとともに広がる2人の歌が、魔法のようなめくるめく快感をもって胸に広がって……終了。「斎藤宏介!」「和田唱さんでした!」とお互いの名前を呼び合い、握手&ハグし、つないだ手を高く掲げて一礼する2人に、惜しみない拍手が降り注いだ。(高橋智樹)


◆斎藤宏介(UNISON SQUARE GARDEN)
ゲスト・アーティスト:和田唱(TRICERATOPS)

1.光のどけき春の日に
2.オリオンをなぞる
3.箱庭ロック・ショー

with 和田唱(TRICERATOPS)
4.等身大の地球
5.Sir Duke(Stevie Wonderカバー)
6.赤いゴーカート
7.Raspberry
8.スカースデイル

all pics by TEPPEI