先刻、LOW IQ 01 & RHYTHM MAKERSのステージにゲスト出演したばかりの日高央の率いるTHE STARBEMSが、JAPAN JAMに初出演だ。昨年12月に結成された新バンドなので初出演に決まっているのだが、ダカさんはBEAT CRUSADERSとしてのJAPAN JAM初年度2010年から、MONOBRIGHT在籍時の2011年及び2012年と皆勤賞。THE STARBEMSは、ダカさんの誕生日である6月5日(水)に初のアルバム『SAD MARATHON WITH VOMITING BLOOD』のリリースを控え、更に注目度が高まる中でのステージとなる。越川和磨(G.)、菊池篤(G.)、後藤裕亮(G.)寺尾順平(Ba.)、高地広明(Dr.)といったそれぞれにキャリアを誇るユニークなメンバーたち、そしてダカさんは『東北ライヴハウス大作戦』のタオルを掲げながら登場し、ハードコアな猛爆ロックンロールの“MAXIMUM ROCK’N'ROLL”からシャウトまみれのファスト・チューン“ARE U SURE?”と手加減なしで叩き付けてくれる。
自己紹介がてら国内の好きなアーティストもそれぞれに発表し、6者6様の嗜好を明らかにしてくれる。なぜその嗜好でOIコールを巻き起こすこのサウンドが出来上がるんだ、と思わざるを得ないのだが、爆音を潜り抜けてくるしなやかでキャッチーなメロディは間違いなくダカさんのものだし、トリプル・ギターの一角を成す西くんこと越川のサウンドは、確かに西くんそのもののグラマラスなギター・プレイだ。4月に発表したシングルから“THE CRACKIN'”と“NO REACTION”を立て続けに披露し、更にはエモーショナルな旋律の広がりが胸に深く響く“DESTINY”と、息つく暇もなくギラギラの爆音と前のめりなバンド・グルーヴを轟かせていった。息を切らしながら、ダカさんはシングルがオリコン18位を記録した、と鼻高々である。また、今回のステージはメンバー全員が楽しみにしすぎて、朝7時半に会場に到着してしまったそうだ。
来るデビュー・アルバムにもゲスト参加しているというKYONO(WAGDUG FUTURISTIC UNITY、T.C.L、!!!KYONO+DJBAKU!!!)を招き入れ、“WISE BLOOD”そしてスターリンのカヴァー“ロマンチスト”と、ダカさんとの2連砲ヴォーカルが火を噴くクライマックスに至っては、もうなんじゃこりゃな凶悪な音塊になってしまっていた。そのままの勢いでラストに配置されたのは、ザ・ダムドの“NEW ROSE”。ダカさん、イッチャンたちとのセッションに続いてパンクど真ん中のカヴァーである。平均年齢も決して若くないTHE STARBEMSだけれど、むしろ若者が裸足で逃げ出しかねない、ラウド&ファストな完全燃焼パフォーマンスであった。最っ高。(小池宏和)
ゲスト・アーティスト:KYONO(WAGDUG FUTURISTIC UNITY、T.C.L、!!!KYONO+DJBAKU!!!)
1. MAXIMUM ROCK'N'ROLL
2. ARE U SURE?
3. THE CRACKIN'
4. NO REACTION
5. DESTINY
with KYONO(WAGDUG FUTURSTIC UNITY、T.C.L.、!!!KYONO+DJBAKU!!!)
6. WISE BLOOD
7. ロマンチスト
8. NEW ROSE