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「今年で10年目を迎えるROCK IN JAPAN FES」というフレーズはそろそろ耳にタコができてきたかも知れませんが、次のアーティストは、デビューから20年を迎える当フェスの先輩、真心ブラザーズ! 8月5日にはコンセプト・ミニアルバム『タンデムダンディ 20』を、9月2日にはベストアルバム『GOODDEST』を出すという祝福すべきこのタイミングにGRASSに立ってくれるのはほんとに喜ばしいことです! で、やってくれた曲もすごかった。“拝啓、ジョン・レノン”でいきなりスタートダッシュのあとは、「ロックンロールだからって、不満ばっかり言ってちゃだめですよー。俺は満足してます。俺は大満足でーす」というYO-KINGの声とともに“サティスファクション”、続いてライヴの定番曲“新しい夜明け”をドロップ。「ものすごく短い曲をやりたいと思います。うしろの人も早く来ないと終わっちゃうよ〜!」という煽りで始まったのは、1分半ちょっとしかない曲“どか〜ん”! シートゾーンにいる参加者が砂煙をあげて走ってくる光景は、他ではちょっと見られないものだろう。桜井のギタープレイが炸裂した“スピード”のあとは、『タンデムダンディ 20』から新曲“Song of You”。ゆる〜くコール&レスポンスする真心ブラザーズとオーディエンスは、双方心から楽しそうな笑顔を浮かべている。そして怒涛の終盤へ突入。“空にまいあがれ”ではYO-KINGのまっすぐなボーカルが空にまいあがり、誰もが知ってる“ENDLESS SUMMER NUDE”でクライマックスへ、ラストは“EVERYBODY SINGIN’ LOVE SONG”でお祭り騒ぎ! いやはや、さすがの余裕と貫禄。新旧の鉄板ソング連発でその場をかっさらってしまった。幸福ムードたっぷりの空間に、すっかり和んでしまったアクトでした。(上田智子)