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ROCK IN JAPAN 2012のSOUND OF FORESTも、いよいよフィナーレ。ゆっくりとステージに登場した彼らは、キーボード、ドラム、ベースを加えたバンド編成だ。1曲目に“朝が来た!”を演奏すると、YO-KING(Vo)はステージ上をピョンピョンと跳ねながら歌い、オーディエンスの大きな歓声を浴びる。続く真心屈指のサマー・アンセム“ENDLESS SUMMER NUDE”ではフィールド中の手が一斉に揺れ、爽快な一体感が巻き起こった。歌い終えたYO-KINGは「全力のこういうヤツ(と言いながら腕を振る)ありがとうございます。ゴキゲンでした!」とご満悦の表情。桜井秀俊(G・Vo)と、「ここ、喋るところだっけ?」と確認しながらMCコーナーに突入する。「前に出ていた狼被った人(MAN WITH A MISSION)も僕です!」とYO-KINGがオーディエンスを笑わせると、「今年は気分が良いのでいつも以上にゴキゲンにやります。I need you!」とGO-BANG'Sの“あいにきて I・NEED・YOU!”のフレーズを歌い出すというサプライズ(?)を見せ、すかさず桜井から「どこまで人のフンドシで相撲を取れば気が済むんだよ!」とツッコミを受ける。2人がステージ上で本当に楽しそうな表情だ。

4月にリリースしたニュー・アルバム『Keep on traveling』収録のナンバー“胸を張れ”を歌いさらに爽快な熱気をSOUND OF FORESTに巻き起こすと、「毎年、ROCK IN JAPANのステージに立てる幸福感が増しております。今年は特に、こんなに涼しい時間帯に出してもらって、嬉しいぞROCK IN JAPAN! オジサン孝行なイベントだぞ!」と語り、“アメンボ”を披露。さらに「皆さん、手拍子、足拍子、ご唱和ください!」という桜井の言葉から必殺のナンバー“どか~ん”でオーディエンスの熱狂を爆発させ、さらに“明日はどっちだ!”でフィールドの歓喜を力強く引っ張っていく。こんなにSOUND OF FORESTいっぱいの老若男女をガッツリ盛りあげてしまうのは、彼らだからこそだ。“明日はどっちだ!”では、音楽の力でYO-KINGの足元でひっくり返っていたカナブンが息を吹き返すというミラクルまで起こった。「最高の夏をありがとう! 俺はこの夏で、さらにかっこ良くなってしまいました!」とYO-KINGが語ると、オーディエンスから「かっこいい!」との大歓声が。「やっぱり? ありがとう! でも桜井さんの青いシャツもかっこいいですよ」と語るYO-KINGに、「いやいや、YO-KINGさんの格子柄のシャツもかっこいいですよ」(桜井)「ありがとう。これからもよろしくお願いします」(YO-KING)「こちらこそ、よろしくお願いします」(桜井)と妙に和気藹々と語り合う真心ブラザーズなのであった

ラストはフィールドが大ハンドクラップに包まれた“空にまいあがれ”で最高の盛り上がりの中フィナーレ。アンコールに応えて再び登場すると、「ブライアン・ウィルソンは、人々を笑顔にするために音楽を作っていると言っていた。僕たちもみんなを笑顔にするために音楽をやっている。だからブレずにやれているんだと思う。そして、笑顔で奇跡を起こしたいと思っている。どんな奇跡か? それはこれからのお楽しみです」とYO-KINGが神妙に語る。そして「とりあえず桜井さんが面白いことをたくさん言ってくれると思います」と桜井にムチャぶり。すると桜井が「I want you keep on smiling!!」が叫び、“Keep on smiling”に突入する。これがまた、SOUND OF FORESTこの日一番の大歓声。最後までオーディエンスをスマイルで染めてくれた彼らの勇姿は、この夏のハイライトとも言えるほど楽しく、心温まる光景だった。ありがとう、真心ブラザーズ!(大山貴弘)