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ロック・イン・ジャパン・フェス2004、2日目のステージがいよいよ開幕します。早くもグラス・ステージ前に続々と集まってくれているお客さんも本日1アクト目のアーティストの登場が待ちきれない様子。そして、お客さんの果てしない期待にさらなる拍車をかけるがごとく恒例のツェッペリン・ナンバーが大音量で流れる。さぁいよいよだ、今日も始まるぞ。まずは弊社社長・渋谷陽一が登場し、「彼らの気合いに応えてあげてください!」と熱くバンドを紹介する。一気にボルテージを上げる会場。この晴れ渡る空の下、最高の幸福感をもたらしてくれること必至のバンド、そうレミオロメンの登場だ!
嬉しそうに走り出してきた前田。悠然と登場してきた神宮司と藤巻。さぁ思う存分、自由なメロディを鳴らしてくれよ! オーディエンスの大歓声に呼応するようにいきなり“五月雨”! 小気味よいビートに合わせてみんな跳ねる、踊る。テンションの上がりまくった藤巻の声が少し上ずっている。だけどみんな知っているだろう? この3人はこんな状態のときは手がつけられないほどの感動を巻き起こすライブを見せてくれるのだ。そして、景気よく神宮司のスネアロールが鳴る。“すきま風”だ! ハイビート・ナンバーの連発で、すでに会場は爆発寸前である。“フェスタ”の後、「みんな!この夏、恋してる?」という前田の相変わらずのMCがあり、そして早くも聞こえてきたあのアルペジオ。“電話”だ。ゆっくりと螺旋を描くように上昇していく感情。前田が目をつぶり藤巻の声にじっくりと聞き入っている。広いステージの中央にギュっと集まり、楽曲という無形のものを中心にピッタリと寄り添う3人の姿はどこまでも真摯で否応なく涙を誘う。もう「爽やかな」という形容詞はレミオロメンには似合わない。このバンドはたった3人で音楽を、ロックを押し進めようとしている「勇敢な」バンドだよ。もう一つの名バラード“3月9日”、大盛り上がりの“雨上がり”、“まめ電球”を挟んで終盤戦へ突入。そして、レミオロメン随一の高速ナンバー“日曜日”でグラス・ステージは沸点を記録! 涙をこらえてみたり、高く飛び跳ねてみたり、彼らのステージを見ていると人間が持っている全ての感情をフルに使っているような気がしてくる。最後に鳴らされたのは“アカシア”。会場中に上がった手が思い思いに揺れる。藤巻と共に歌う多くのオーディエンス。最高の風景がここにはあった。グラス・ステージのトップバッターとしては十分過ぎるほどフェスの理念を体現したライブ。跳ねて歌って泣いて笑って、思い残すところのない完全燃焼のステージだった。1アクト目からこの幸福感なんて今日のグラス・ステージは一体どうなるんだ!?(小柳大輔)

1. 五月雨
2. すきま風
3. フェスタ
4. 電話
5. 3月9日
6. 雨上がり
7. まめ電球
8. 日曜日
9. 日めくりカレンダー
10. アカシア