メニュー





昨年から2年連続の参戦となるOVERGROUND ACOUSTIC UNDERGROUND。今年はサウンド・オブ・フォレストでの出演だ。時間通りにステージに入ってくると、静かに演奏開始。インストの新曲から“Squall”へ。ヴァイオリンとアコースティック・ギターのアンサンブルが、木々に囲まれたフィールドにすうっと滲み込んでいく。Martinは「こんにちは、モンキーマジックでーす」という自己紹介(?)をはじめとしたMCで場を和ませていくが、パフォーマンス自体はストイックといっていいほど純音楽的なものである。フォーク、ジプシー、カントリー、ラテン・ミュージック……世界を渡り歩くようにギターを弾くTOSHI-LOW。メンバーとアイコンタクトを繰り返しながらコーラスをとるその表情は、音楽を鳴らす喜びに満ち溢れている。ストイックに自分の表現を追求し、そこから大きな歓喜を勝ち取る――そんな彼のスタイルは、ブラフマンでもこのOAUでも変わることはない。だから彼らのライヴを観ると心がざわつくのだ。決して耳触りがいいだけのオーガニック・ミュージックではない。そのことを再認識させられるショウだった。(小川智宏)