続いての登場は、OVERGROUND ACOUSTIC UNDERGROUND。先週末のフジ・ロックにおいても、心地よい空間を生み出している様子を目撃していただけに、期待も高まる。SEもなくナチュラルにステージに現れたメンバー。まずはMARTIN(Vo・vio・Acoustic G)がヴァイオリンを弾くと、大きな拍手が起こる。そして、アグレッシヴな“A Whole New Day”から、ライヴはスタート。TOSHI-LOW(Vo・Acoustic G)が後方でパーカッションを叩く中、KAKUEI(Per)が前方に出てきて、高々とタンバリンを掲げる。それから、二人が定位置に戻り、MARTINとTOSHI-LOWが歌い出すと、ますますフィールドがOAUワールドに染まっていく。続いては“Ankaa”。MARTINがアコギを弾き歌う、穏やかなナンバーだ。ゆらゆらと体を揺らすオーディエンス。その後は、OAU名物とも言えるMARTINのMCタイム。「黒い服で間違えたな。いや、これからが長いからね、暑くて死なないように、よろしくお願いします。今からそういう意味の曲をTOSHI-LOWが歌ってくれます」と、流暢な日本語で、優しさと謎を交えたMCを披露。そして、そんな曲(!?)“UKIGUSA”、疾走感のある“Freight Train”、力強い“The World”と畳み掛けていく。TOSHI-LOWもMAKOTO(Wood B)も頭をガンガン振りながら、激しいパフォーマンスを見せる。アコースティックでも、強烈なエモーションが立ち上る。ここで再びMARTINのMC。イベント「New Acoustic Camp」の出演告知で、会場名の「道志の森キャンプ場」を3度も連呼し(何故に!?)、再びくすくすと笑いを起こす。オイシ過ぎ。その後は、軽やかな“New Tale”、攻撃的な“Bamboo leaf boat”と続けていき、最後は“Thank You”でフィニッシュ。MARTINとTOSHI-LOWの歌声のハーモニーが美しい……とじっくり聴き入っていると、KAKUEIがタンバリンを片手に謎のダンスを披露したり、最後はRONZI(Dr)が巨大なスティックを取り出したり(!?)と、油断できないネタも織り込まれていた。メンバー自身がめちゃめちゃ楽しみながら、しっかり洗練された楽曲を聴かせる、本当に楽しめるライヴだった。(高橋美穂)
OAU のROCK IN JAPAN FES.クイックレポートアーカイブ