ビートルズの“ハロー・グッドバイ”で登場したホフディラン。「はじまるよー!」とフィールドに向けて大きく呼びかけるワタナベイビーが、いきなりそのチャーミングな歌声をユウヒのきらびやかなキーボード・サウンドに乗せて歌うのは“遠距離恋愛は続く”だ! キャッチーなコーラスがSOUND OF FORESTに弾け、そしてこのナンバー恒例の曲中ブレイクMCへ。「この暑い中、この一番暑い時間帯に集まっていただいてサンキュー! 木陰の人もサンキュー! すごい。木陰人気ナンバー1バンド(笑)。今年ホフディランは、メジャーから一枚も作品を出しませんでした。それでも呼んでくれるロッキング・オン、ありがとう! 来年も予定空けて待ってます。毎年出場しています! ホフディランです!」確かに勢いには満ち満ちているけど、内容は余りにもベイビーなMCでした。
そしてここからはユウヒが歌う。捩れつつ切ないポップ・センスが炸裂する名曲“恋はいつも幻のように”である。いや、ここSOUND OF FORESTでホフのステージは何度も観てるけど、なんでこんなに気持ちよく弾けるんでしょう、彼らの音は。続いてユウヒがハンド・マイクでステップしつつ歌う軽快なナンバー“LOW POWER”へ。「暑いけど大丈夫?」とユウヒは言う。しかし、直後にこのホットな曲が繰り出されてしまうのだから困る。更にはザ・ナックの“マイ・シャローナ”を思わせるドタバタ感が楽しい、ベイビー・シングスの新曲“マナマナ”で畳み掛ける。ホフ、飛ばしております。
「今日はお祭りということで、お祭りらしい日本の名曲を、練習して持ってきました、聴いてください、“デイドリームビリーバー”!」。ザ・タイマーズの名カバーを、ホフが孫カバーする。最高だ。最高だし気持ちいいけど、ベイビーがこの曲を歌うということには、やはり特別な感慨が沸いてきてしまう。しかしこちらのそんな気持ちを振り切るようにして、今日のホフは“キミのカオ”“TO THE WORLD”と、最後までアッパーなまま走り抜けていった。「イェーイ! めちゃめちゃ楽しー!」と、満面の笑みを浮かべるベイビーであった。(小池宏和)
ホフディラン のROCK IN JAPAN FES.クイックレポートアーカイブ