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夕焼け空に迎えられたのは、ZAZEN BOYSだ! メガネの上にサングラスをかけてステージに出てきた向井は、結局グラサンを外してマイクの前に立つ。「こちら、ひたちなかシティにやってまいりました、ZAZEN BOYS。うちならす、リフとリフ。耳から飛び出る昇り龍!」という挨拶とともに、まさにリフとリフの応酬曲である“RIFF MAN”がスタート。「オイ! オイ!」と、観客もこぶしを振り上げ、受け入れ態勢万全だ。さらに“HIMITSU GIRL’S TOP SECRET”で盛り上げ、“I Don’t Wanna Be With You”では向井がキーボードに向かい(ここでまたグラサン装着)、“COLD BEAT”でまたまたぶっとばす! 複雑な音が絡み合う演奏と不可思議に転調していくメロディ、そしてアグレッシブな向井のヴォーカルが怒涛のように吐き出され、未曾有の濃いロックが鳴らされていく。これはもう、音の袋叩きにあっていると言えよう! イビツなのに洗練され、カオスなのに確固たる秩序がある。なんつーかっこよさなのだ。そのテンションは“Friday Night”(そういえば今日は金曜日ですね)からラストまで続き、ロックを注入され続けた会場全員が恍惚状態。さらにすごいのは、これだけ完成されていてもまだまだ発展途上な未知数を感じられるということ。ZAZEN BOYSのとんでもなさを見せつけられたライヴだった。(上田智子)