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「ロッキンは6年連続出場させていただいています! いつもいい天気なんだけど、今日もすごくいい天気で。短い時間ですが、みんな盛り上がっていきましょう!」……そう、SOUND OF FORESTが設置された2005年から6年連続で、ここFORESTで歌声を披露してくれているYUI。その姿を一目見ようと、FORESTは開演前から超満員! 長いドレスを風に揺らしながら、「あー、気持ちいいね! 暑いけど、よろしくお願いします!」と言って始まったのは1曲目の“GLORIA”。高らかに沸き上がる拍手と歓声を、そのままクラップへと導いていく! 繊細でいてどこまでも伸びやかな歌声が、アコースティック・ギターの響きや森のそよ風と絡まり合いながら、ひたちなかの広大な空間へと広がっていく。“CHE.R.RY”“SUMMER SONG”と惜しげもなくポップ・ナンバーを畳み掛けたかと思えば、真摯なバラード“to Mother”を一言一言噛み締めるように歌い上げる。もはやFORESTの妖精ないしは守り神的な存在の彼女。機材トラブルにだって動じることなく「ちょっとトラブルみたいな感じで……(観客を見回して)ちびっこいたけど大丈夫かな? かわいい♪(手を振る)」とオーディエンスとの交流を全身で楽しんでいる。「後半戦!」という声とともに、白のジャズマスターを手にしたYUI、ロックンロール・モード全開で“es.car”から一気に加速! そのまま“Rolling star”“Tonight”でFORESTの空気丸ごとがっつり揺さぶる! 最後は再びアコギに持ち替えて“Good-bye days”。彼女の歌がひときわエモーショナルなヴァイブを帯びて……終了。2年3ヵ月ぶりのアルバム『HOLIDAYS IN THE SUN』で見せた風通しの良さと、その「うた」の核にある強靭さを自然体で見せつけたアクト。ステージを去る彼女の後ろ姿に、その場にいた誰もが「『7年目』もぜひ!」と願ったに違いない。(高橋智樹)