スタート前のサウンドチェックの段階からお客さんを熱く盛り上げ、どんどんとフロアの後方までギッシリと埋まっていくWING TENT。そして、いよいよ本編！　大音量のSE"Burger Queen"に負けないくらいの歓声に包まれながら、[Champagne]の４人が登場した。上半身裸の庄村聡泰（Dr）の肌色を除くと、黒色を基調とした衣装に身を包んだ彼らのシルエットが凛々しい。「ひたちなか！　[Champagne]です」、川上洋平（G・Vo）が叫び、１曲目"For Freedom"。つんのめるかのようなタメを交えつつ、エモーショナルに迸るサウンドに、誰も彼もがあっという間に巻き込まれていった。その勢いのまま雪崩れ込んだ２曲目は"Rocknrolla!"。虎視眈々と忍び寄るイントロを経て不敵なビートが躍動する。興奮したお客さんたちは夢中で踊り、フロアのあちこちで誰かが投げ上げたタオルが舞った。本当にまだ昼前なのだろうか？　驚異の盛り上がりが我々を包んでいく。
「元気ですか？　楽しんでますか？　神奈川から来ました。新曲やります！」。川上の挨拶を挟んで演奏再開。バスドラムのビートに合わせて起こった激しい手拍子に彩られ、スタートしたのは"言え"。この曲の盛り上がりも凄まじい。続いて、これまたとびっきり気持ちよく踊れる"Cat.2"。メロウなイントロだったので、次は小休止か？と思ったのも束の間、すぐに爆発へと転じた５曲目は"Don't Fuck With Yoohei Kawakami"……、とにかくアクセル全開のセットリストだ。
「もっといけるよね？　もっといけるでしょ？　もっといけるだろうが！」、磯部寛之のアジテーションなどを経て、最後に聴かせたのは"city"。シャープなビートと爽やかなメロディが結晶化したサウンドが、幸福な一体感を場内に呼び起こす。ノイジーな残響感を受けながら、汗だくでステージを後にした４人に、お客さんたちから惜しみない拍手と歓声が贈られていた。（田中大）