メニュー


サウンドチェック中に、「そんな暑いところおらんと、日陰(WING TENT)で休んでいきなさいよ。ま、この中におったら、心臓はすごく熱くなっちゃうけどな!」と気の利いたセリフでWING TENT近辺のオーディエンスをステージに呼び込んでいた黒猫チェルシーの渡辺大知(Vo)。のっけから“東京”、“アナグラ”、“YOUNG BLUE”と、若さと情熱と焦燥が全力疾走するロックンロール・チューンを炸裂し、WING TENTのオーディエンスを圧倒する。涼しい顔をしながら豪快なグルーヴを奏でていく宮田岳(B)と岡本啓佑(Dr)のリズム隊も圧巻だが、澤竜次(G)のギターヒーローっぷりは今日も全開だ。

そんなバンドサウンドに刺激されるように、ステージをあっち行きこっち行き、なぜかオーディエンスに背を向けて岡本に向かってガッツポーズを決めたり、渡辺は「ザ・自由人」と呼びたいような独特のパフォーマンスをみせる。彼のヒリヒリした歌声と、目をひん剥いて歌う姿を見ているだけで、気分が上がっていくようだ。

“Hey ライダー”では軽快なビートに合わせてオーディエンスが一斉にジャンプ。一方で渡辺はマイクスタンドをマシンガンに見立ててオーディエンスめがけて連射したり、ハレンチにも男性器に見立ててドヤ顔を決めたり、ぐるぐると振り回してみたりと自由人を極める。かと思えば、会場を見まわして「こんなに音楽が好きなヤツいっぱいおるんか。嬉しい、嬉しい! ここに立ってて最高や! ありがとう!」と本当に嬉しそうな笑顔を浮かべる。ステージから彼の興奮や感動が伝わってきて、オーディエンスの熱狂も留まるところを知らない。

そんなオーディエンスの感情を“ベリーゲリーギャング”で爆発させると、ラストは新曲を披露というサプライズ。10月に2ndフルアルバム『HARENTIC ZOO』のリリースが決定している黒猫チェルシーだが、新曲は彼らのさらなる快進撃を予感させる痛快なロックチューンで、ここでも澤のギターの存在感たるや圧巻なのであった。最後に「また来るぞ!」と叫んでフィナーを迎えた黒猫チェルシー。WING TENTのオーディエンスみんなの心臓をヒートアップさせた会心のライヴだった。あっぱれ、黒猫チェルシー!(大山貴弘)