1年に1枚、ライフワークのようにアルバムを作り続けている平井大にとって、7枚目のフルアルバム。
サーフミュージックやフォークソングという彼らしいルーツだけでなく、エイティーズを意識して作り上げたという今作には、全編にアーバンな雰囲気がある。
作品のたびに、自分のなかの新たなムーブメントを取り入れながら音楽と向き合い、楽曲を作ることと、人を愛すること、生きることが、すべて地続きにある自身の音楽について、平井は「これからも完成しないし、ずっと増築し続ける家みたいな感じ」と言っていた。
タイトルの『WAVE on WAVES』とは、平井自身のルーツにあるナチュラルなウェーブのうえに、ハイテクなウェーブを乗せた、というようなイメージだという。
「だから次回作は、『WAVE on “WAVE on WAVES”』になるかな(笑)」と冗談っぽく言っていたが、そうやってビルド&ディスカバーを繰り返しながら進化しているからこそ、平井大の音楽はいつも私たちをワクワクさせてくれるのだと思う。
このインタビューは、JAPAN8月号に掲載中です。(秦理絵)