「映画界から誰も言う気がないんだったら、俺は言いたい」こんな言葉に象徴される、園子温の思いが詰まった映画『希望の国』が10月20日(土)より公開となる。この『希望の国』、『ヒミズ』に続き震災をテーマにした映画なのだけど、今作ではより生々しく震災と「原発問題」に向き合っている。映画は東日本大震災の後、またしても原発事故が発生してしまった架空の町が舞台。ある家族に訪れる不条理と、それでも最後に残る理屈では説明できない希望。今作は、そんな「不条理」も「希望」もありのままに描ききることに成功した映画だ。そして何より凄いのは、この震災以降のリアルを、安易なドキュメンタリー的手法に逃げるのではなく、あくまでも映画に、物語に落とし込んだということだと思う。なぜ園子温はリスクを犯してでも原発問題を扱った映画を撮らなくてはいけなかったのか? 震災以降、園子温はどう変わったのか?
インタヴューではそんな疑問を率直にぶつけてみた。間もなく公開となる『希望の国』とともに、JAPAN最新号に掲載されているインタヴューもぜひチェックして欲しい。「僕にとって、ヒットするしないにかかわらずやらなきゃいけない映画だったんです。忌野清志郎もジョン・レノンもそういう気持ちでやったんだろうな」。
――インタヴュー中、監督の口からこんな言葉を聞けた時には、思わず熱いものがこみ上げてきた。(塩澤)