20世紀はオモロな邦題がいろいろあった その2「怒り」編


フランク・ザッパが1991年にライブ盤を8作同時に発表したことがある。

これは、数多あるライブ海賊盤から特に売れている8作について
本人が保管するマスター・テープを使い、全く同じ曲目で正式リリースするという企画で
つまりは海賊盤被害に対する「逆襲」。

まずはザッパらしい奇策が話題になったのですが、
この話をさらに面白くしたのが、日本の担当ディレクターさん。
実にザッパ担当者らしいユーモア&毒っ気満載の邦題を付けていて
当時のロック・ファンは、とにかく笑わせてもらいました。
以下、列挙すると…

「雑派大魔神 スウェーデンで逆上」
「雑派大魔神 ボストンで立腹」
「雑派大魔神 フィルモアで逆襲」
「雑派大魔神 ザールブリュッケンで激昂」
「雑派大魔神 パリで逆鱗」
「雑派大魔神 ニューヨークで憤激」
「雑派大魔神 ノートルダムで激怒」
「雑派大魔神 ストックホルムで激憤」
「雑派大魔神 シドニーで憤慨」

最後の2作は1組でリリース。

翌年にも同シリーズが出たのですが、その時は、邦題どころか
そもそも日本発売されなかったことが悔やまれます。
会社も、さすがに2回目は冷静な判断をしたみたい。

写真はニューヨーク編。