蟲ふるう夜に、を知ってますか? 今日初めてライヴを観て思ったこと


音は重く分厚く、シューゲイザー的と言ってもいい、包み込むような空間性がある。
ギターノイズをそのまま衝動として鳴らし、届けることができるバンド。
歌詞は、自分と世界、自分と他者との間に生まれる摩擦を真正面から抉るように書かれたもので、そんな違和感を声と音でダイレクトに表現できるバンド。
その意味で、吐露=歌であり、赤裸々な歌=切迫したロックになるバンド。
そして、世の中の歪みをパーソナルな痛みを通して暴いていくバンド。

今日、初めてライヴを観たが、音楽に込めたそんな訴えを、ライヴを通して見事に増幅させてみせるバンドだと思った。
今支持を集めるアーティストはみな、盤の時点でライヴがイメージできるというか、盤にすでにライヴが鳴っていると思うが、蟲ふるう夜に、もまたCDの時点でライヴが鳴っている。
そして、それはライヴを観て初めてわかったことでもある。

ちなみに、最新音源となる3rdフルアルバム『蟲の声 MUSHI NO KOE』のサウンドプロデュースは、BiS楽曲でもおなじみの松隈ケンタ。
彼のポテンシャルを知らしめる作品でもある。ということも含め、ぜひ出会ってもらいたい。
今日ラストに演奏した代表曲のMVを貼っておきます。
”一緒に逃げよう”
作詞:蟻 作曲:蟻/慎乃介 編曲:蟲ふるう夜に/松隈ケンタ
小栁大輔の「にこにこちゅーんず」の最新記事