「秘密保護法」。自民党に「本当に楽だ。だが、こんなにすり寄ってくる野党に頼っていては自民党が弱体化する」とまで言われて、このまま成立させていいのか?


一番の問題は多くの国民が「秘密保護法」に不安を感じているのに、その不安を政治に反映させるシステムがなく、不安を感じとる政治家もいないことだ。
変な表現だが、政治家にとっては凄いチャンスだと思う。今、明確に「秘密保護法」に反対すれば、多くの有権者の支持を得ることができるだろう。
どの政党も中途半端な修正案ばかり出して、国民の側からは違いが見えない。
ここで「秘密保護法」などいらない、という明確なメッセージを出すことの政治戦略的な効果は大きい。
サイトにも書いたが、前回の選挙で自民党が得た得票数は、有権者の四分の一に過ぎない。
そんなに勝手なことが出来る支持背景などないのだ。多くの人は原発再稼働に反対だし、「秘密保護法」にも反対である。
その当たり前な国民世論が、今の政治には反映されていない。
「秘密保護法」がほとんどの政党の合意で成立してしまいそうな国会は、何か違う国の政治を見ているようだ。
しかし、それは紛れもなくこの国の現実だ。政治家を批判するのは簡単だが、問われているのは我々国民の政治意識でもある。
今朝の朝日新聞。
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