今、次号のJAPANを作っている真っ最中だが、ほとんどのアーティストのインタビューで震災の話が語られている。
これまで、音楽、世界、ロック、ロックンロールという言葉ですら完全な「共通言語」ではなく、それぞれのアーティストのそれぞれの文脈の中でしか成立していなかった。
だが、「震災」はあらゆるアーティストの表現の前提となってしまった。
おそらくそれは日本の表現者にとって第二次世界大戦以降、初めてのことだ。
それは悲しいことだが、それでもなお表現が強い力を持たずに自己満足のレベルにとどまるならそれはもっと悲しいことだ。
これから、新作に対する僕の接し方はシビアになるだろう。
というか、シビアに何かを求めるアーティストに対する期待と、そうではないアーティストに対するドライな諦めと、くっきりとした差が誌面に表れるかもしれない。
誰になんと言われようとそれは仕方のないことだ。
僕もこれからの震災後を真剣に生きていかなければならないからだ。
JAPAN、制作中
2011.06.20 23:29