今度はカントリーで実力証明

シンディ・ローパー『ディトゥアー ~回り道~』
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ALBUM
シンディ・ローパー ディトゥアー ~回り道~
シンディ・ローパーは、2003年に発表したアルバム『アット・ラスト』ではジャズ・スタンダード(※取り上げられた原曲はソウル系も多い)のカヴァーを、2010年リリースの前作『メンフィス・ブルース』ではブルースのカヴァーを、それぞれ披露してみせた。そして、この最新アルバムではカントリーに取り組んでいる。選ばれた楽曲は、彼女が幼かった頃に聴き親しみ、血肉となっているものばかりだそうだ。

今回も、単に歌ってみましたというレヴェルではなく、カントリー界の重鎮トニー・ブラウンをプロデューサーに迎え、ナッシュヴィルで地元のミュージシャンをバックにレコーディングした本格派。エミルー・ハリスやウィリー・ネルソンといった大物ゲストも参加し、ヴィンス・ギルとのデュエットでは、シンディのキャラが存分に発揮されている。

スティール・ギターやフィドルをフィーチャーしたサウンドは紛うことなきカントリー・スタイルだが、ポップスとしてのカントリーに照準を合わせているため、グッド・オールド・アメリカンなムードと併せた形で、いつもと同じように彼女の歌唱力を味わえるはずだ。(鈴木喜之)
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