ドラムスにアントン・フィアーをフィーチャーした、マスターピースとされるファースト『クレイジー・リズム』だけでなく、以降の作品も個人的には好きだったが、91年発表の『タイム・フォー・ア・ウィットネス』を最後に解散してしまい、以降も特にリヴァイヴァルが起きた様子はない。それでも2008年に再結成し、6年前の復活作に続く新譜をこのたびめでたく完成させた。
8曲目だけアッパーな曲調になるものの、乾いたギター・サウンドによって奏でられる独特の味わいは全く変わらず。重鎮としての貫禄とかよりも、いい具合に枯れた淡々とした深みのある味わいなのが魅力。ただし最後に収められた1曲目のリプリーズでは、唐突にヴェルヴェッツ的なインプロヴィゼーションを9分半にわたって繰り広げる。(鈴木喜之)