さらに自由に、音楽の神秘へ

ブロークン・ソーシャル・シーン『ハグ・オブ・サンダー』

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ブロークン・ソーシャル・シーン ハグ・オブ・サンダー
驚くほど濃密なドリーム・ポップ感あふれる“ハーフウェイ・ホーム”しかり、ノイジーなリフとリズムがやがてパステル・カラーのダンス・ポップへと昇華されていく “ヴァニティ・ペイル・キッズ ”しかり、荘厳なアンビエントとリズム・シーケンスが響き合う果てに陶酔必至の美の風景を繰り広げる “プリーズ・テイク・ミー・ウィズ・ユー”しかり……活動休止期間を経て実に7年ぶりとなる、ブロークン・ソーシャル・シーンの新作5th。前作『フォギブネス・ロック・レコード』で楽器音のひとつひとつをエクスペリメンタルの極致の如く響かせていた彼らの音楽的自由度と冒険精神が、あたかも磁界の方向が変わったかのように「音楽そのものの神秘性」に向かっている。楽曲はもちろんミックスの質感からもそのことはリアルに窺えるし、それ自体がひとつの既成概念と化したインディー・ロックという枠組みにすら囚われることなく自らの表現欲求を結実させていこうとする意思も、その音像からあふれてくる。ポスト・ロック・オーケストラとでも呼ぶべきラストの “マウス・ガーズ・オブ・ジ・アポカリプス ”の雄大な音風景に胸が震える。( 高橋智樹)

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