「解散理由は特にありません」というコメントとか、解散発表後に観たライブが素晴らしかったとか、自分がライターになりたての頃に出会ったバンドという思い入れとか、もう事実から感情から総じて、「解散しないでくれ!」と叫びたい。そんな衝動に追い打ちを掛けるベスト盤。ライブでお馴染みの22曲が収められた2枚組で、さらには3ピース時にレコーディングされた楽曲8曲は、今の4人によって、ライブで聴き馴染んだアレンジで再録されている。繊細なトリプル・ボーカルのハーモニーと楽器のアンサンブル。つんのめるように体内を駆け巡ったかと思えば、じわじわと心身に染み入っていくメロディ。そうして名曲をたくさん生みだしつつ、何処かのジャンルにすっぽりと埋まったことは、彼らは歴史の中で一度もなかった。決して器用なバンドではない。だけど、だからこそ、彼らの楽曲には、剥き身の心を揺さぶられてならなかった。今作にも収録されている“End of pain”を聴き、胸高鳴らせてライブハウスに向かった6年半前から、それはずっと変わらない。これからもずっと、変わるわけがない。(高橋美穂)