どこまでも歌を大事にしてきたバンドである。そこにブレない芯があるからこそ手に入れた自由が響いている。agehaspringsの玉井健二と横山裕章が編曲を務めた“籠の中に鳥”の美しくふくよかな音像、輪郭のハッキリとしたドラムとピアノがリリカルに歌と絡む“日照雨”や、男声と女声がくっついては離れるメロウな“49/51(feat.nemoi)”に感じるヒップホップやR&Bを昇華した大文字のポップネス、そして、こちらもまたagehaspringsの釣俊輔をサウンドプロデュースに迎えたラスト曲“「私の最後の日」”の流麗で壮大なサウンドスケープ……多彩な音作りは、その中心にあるセンチメンタルで物語性豊かな歌詞世界と歌声をより広く、深く、味わわせてくれる。(天野史彬)
たたずむ歌、拡張される叙情世界
ユアネス『6 case』
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ALBUM
どこまでも歌を大事にしてきたバンドである。そこにブレない芯があるからこそ手に入れた自由が響いている。agehaspringsの玉井健二と横山裕章が編曲を務めた“籠の中に鳥”の美しくふくよかな音像、輪郭のハッキリとしたドラムとピアノがリリカルに歌と絡む“日照雨”や、男声と女声がくっついては離れるメロウな“49/51(feat.nemoi)”に感じるヒップホップやR&Bを昇華した大文字のポップネス、そして、こちらもまたagehaspringsの釣俊輔をサウンドプロデュースに迎えたラスト曲“「私の最後の日」”の流麗で壮大なサウンドスケープ……多彩な音作りは、その中心にあるセンチメンタルで物語性豊かな歌詞世界と歌声をより広く、深く、味わわせてくれる。(天野史彬)