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“ターコイズ”は「キリン 氷結®」、“サラバ”“バタフライエフェクト”はドラマ『わたしのお嫁くん』と、すべてにタイアップがついたトリプルA面シングルながら、華やかなだけではない作品。まずはアイリッシュなバグパイプとメロディアスなベースラインで始まる“ターコイズ”。ギターソロも泣きまくっていて、テンポを速くすればメロコアが匂いそうなアッパーチューンだ。爽やかなギターのカッティングと、高らかに鳴り響くホーンが印象的な“サラバ”は、《何でだってこんな！ 寄ってたかってそんな！》とエモーションを滲ませるFukaseの歌声は、いい意味で心に引っかかる。Saoriの貴重な歌声が聴ける“バタフライエフェクト”はカントリー調で、人生のでこぼこ道を並走してくれそうに温かい。3曲とも土着的、バンド的、生っぽさといった「ルーツ」が出ていて、ちょっとした裏テーマに感じる。ルーツをポップに昇華するところからは、SEKAI NO OWARIのタフな精神性とスキルの探求心が見えてくるようだ。（高橋美穂）
（『ROCKIN'ON JAPAN』2023年8月号より抜粋）
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