「ケイジャン・ダンス・パーティ(以下CDP)の」ダニエルによるソロと思って聴くと、CDPとのあまりの音楽性の違いに一瞬驚くが(とはいえ、ボン・イヴァーがお気に入りだという昨年のインタビューを考えれば納得のもの)、やっぱりダニエルはダニエルである。その才能を、ここでも無邪気に開かせている。
こういうサウンド、つまり、ボニー“プリンス”ビリーにしろスモッグにしろ、それら90年代を代表する者たちとダイレクトにはつながっていない新しいバンドにしろ、フォーク/アメリカーナと呼ばれるものと一緒に括るには、ダニエルの声はあまりに若く、刹那的だ。言い換えれば、ダニエルの若々しいエモーションが、張り裂けんばかりなのである。そしてこれが、「高尚で分かってる趣味」に興じている、というアプローチとは結果的に一線を画してしまっている。“ウェン・ザ・ベイビーズ・ボーン”なんて、CDPでの楽曲でも十分ありえる。英国バンドのフロントマンがソロをやると、ソング・ライター、ストーリーテラー志向が強く出てアメリカ寄りになることは多いが、ダニエルの場合は、まるで大御所ミュージシャンとコラボする若手のようなフレッシュさがいい。(羽鳥麻美)