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恋愛ソングとは、自分と相手の関係性やそこで生じる感情の動きを描くものだと思う。だけど、実際はふたりだけの世界で完結する単純な話ではなくて、別れた原因に誰かが関与していたり、恋愛事情を知られている友達との関係性にだって影響があるかもしれない。そんなリアルなところまで包み隠さずに描き切っているから、コレサワの恋愛ソングはたくさんの人に愛されるのだろう。リード曲の“あたしを選ばなかった君へ”では《もう君の恋人じゃないなんて誰にもまだ言いたくないよ》と別れの悲しみと傷つけられたプライドが交ざった飾らない気持ちを歌い、“ほっぺた”では《誰かに愛されていなくても/誰かの1番になれなくても/可哀想って思われない世界になったらいいな》と、失恋のその先にある生活に思いを巡らせる。恋が終わるということは、大切な人を失ったということ以上に削られる部分がある。そんな辛さにとことん寄り添ってくれるコレサワがセルフカバーした、グルーヴィーな“最上級にかわいいの!”の説得力は半端ない。(有本早季)(『ROCKIN'ON JAPAN』2025年5月号より)
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