このオリジナルな混沌こそが、「オルタナ」

indigo la End『カグラ』
indigo la End カグラ
前アルバム『MOLTING AND DANCING』から約1年ぶりの楽曲であり、6月にリリースされることがアナウンスされている9作目のフルアルバム『満ちた紫』からの先行リリースとなる一曲。配信開始時には川谷絵音(Vo・G)が「インディーズ時代の自分たちのオルタナ性を、現在の自分たちで昇華した」という旨のコメントを出していたがまさに、濃厚な物語性やポエジーが、ジャンル未分化の美しくも異形なバンド音楽として生み落とされていた初期インディゴの楽曲に近い感触を持った、作品で言えば『渚にて』あたりの頃の空気感を強く感じさせる一曲である。この曲の、不穏さと美しさが、幻想とリアルが、絶妙に混ざり合うような世界観に直面すればするほどに、「人が表現をするということは、このくらい混沌を必要とするものなのだ」と感じる。この「固有の混沌」こそ、「オルタナ」という言葉の真の意味だろう。来るニューアルバムが楽しみだ。indigo la Endというバンドの本質が、そこに剥き出しになっていそうで。(天野史彬)(『ROCKIN'ON JAPAN』2026年5月号より)
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