元スケーターのソングライター、アヴィ率いるカリフォルニアの4人組。エリオット・スミスと活動を共にしてきたアーロン・エンブリーがライブを観て一目惚れ。その後、一緒にレコーディングした音源が反響を呼び、今回のデビューに至ったという。唄心に満ちた、手作り感溢れるローファイなギター・ポップは、なるほどKやKRS所属のSSWのそれを連想させる“らしい”風情の代物。加えて、リバーブの効いたウエスト・コーストな香りと、どことなくトロピカルなテイスト。おおらかなハーモニー・コーラス。ガールズやフリート・フォクシーズ、あるいはMGMTの新作をへた耳には、それはきわめて現代的なサウンドとして響くはずだ。その出自からは、トミー・ゲレロとかのチルアウトしたサーフ・ミュージックを連想させたりもするが、アヴィの歌にはレイドバックしたようなところはない。ハイトーンで綴られるそれは、ゆったりとしたメロディ運びとは裏腹に、甘酸っぱさと衒いのない蒼さに満ち満ちている。ヴァンパイア・ウィークエンドやビーチ・ハウスとの共演経験は、彼らの音楽の何たるかを雄弁に物語っているようだ。(天井潤之介)