スペシャル・ソース抜きのソロ名義としては4枚目となる本作は、これまでどおり盟友ジャック・ジョンソンのレーベル、ブラッシュファイアーからのリリースとなるが、ただ、内容がカントリー・ブルースに徹するという点でこれまでのGラヴ作品の系譜のなかでもかなり突出した性格の作品だ。もちろん、ルーツ・ミュージック通であることはこれまでも充分に表現してきたGラヴだが、ここまでストイックにカントリー・ブルースと向き合ったことはないし、単純にブルース・アルバムとしても相当にマニアックでパッションの込められた内容になっていると思う。出色なのはやはりタイトル曲となっているブッカ・ホワイトのカバーで、冒頭はまるでオールドスクール・ヒップホップ的なドラム・ビートで始まり、カントリー・ブルース節をひとくさり聴かせた後で、アメリカーナ的サウンドへ雪崩れ込む展開はあまりにも見事。そのほか、サン・ハウスのカバー以外はほとんどGラヴのこの路線でのオリジナルになるが、ここにポール・サイモンの“恋人と別れる50の方法”を放り込んできたところがすごい。このセンスはマジすごすぎる。(高見展)